【07】福島のやきもの情報
update:2024/08/12
福島 〜東北最古「会津本郷焼」、復興「大堀相馬焼」
INDEX
① 点在する大堀相馬焼めぐり 〜浪江町、他
② 相馬駒焼の足跡をたどる 〜相馬市
③ 会津本郷焼の里めぐり 〜会津美里町
④ その他のスポットまとめ 〜会津若松市・南会津町、二本松市、他
① 点在する大堀相馬焼めぐり 〜浪江町、他 〜各地へ散りつつ伝統を守る窯元たちを訪ねよう!
道内で最も窯元・陶芸家が集まるエリアを探索しよう!
相馬藩大堀村(現浪江町)で始まり、2011年の震災以前は20軒以上あった窯元は、福島原発の近隣だったため、それぞれが各地で移窯し、活動を再開。
「浪江」界隈
〜復興が進む、大堀相馬焼のふるさとを訪ねよう〜
道の駅なみえ なみえの技・なりわい館
【ショップ・ギャラリー】点在を余儀なくされた大堀相馬焼の拠点
2011年の震災以来、点在していた窯元の拠点として2021年オープンした道の駅内に、共同組合を設置。県内各地で活動再開している窯元の作品を展示・販売。
※陶芸体験も可(要予約)
浪江町大字幾世橋字知命寺40
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陶芸の杜おおぼり
【やきもの複合施設】2023年再開、当面は作品と資料展示
大堀相馬焼の拠点施設だったが、2011年の震災以来閉鎖。2023年6月に限定的ながら再開。2024年4月に14年ぶりに登窯に火入れがされた。
双葉郡浪江町大字大堀字大堀37
♡大堀相馬焼 大せとまつり
【陶器祭・イベント】2023年より再開、大堀相馬焼復興の祭り
毎年数万人が訪れていた陶器まつりを、2011年の震災以来、2023年6月に13年ぶりに再開。翌24年は14年ぶりの登窯まつりも同時開催され、窯出し作品も展示。
※震災後、まだ祭り開催が安定していないため、開催時期等は要確認
■例年GW?
■陶芸の杜おおぼり(浪江町大堀大堀)
陶吉郎窯
【窯元・工房】作家活動でも有名な近藤学・賢親子の窯元
宝暦10年(1760)開窯、現当主は陶芸家の活動が有名な近藤学・賢親子。2018年にいわきに登窯を移窯、24年6月には浪江でも工房(ガス窯)を再開。
※ギャラリー併設 ※陶芸体験可(不定期開催)
いわき工房:いわき市四倉町細谷字水俣75-17
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大堀工房:双葉郡浪江町大堀字後畑98-1
各地の大堀相馬焼
〜震災を機に移窯した、各地の人気大堀相馬焼窯元へ〜
錨屋窯
【窯元・工房】白河にて活動の伝統工芸士・山田慎一の窯元
江戸中期頃に開窯、2013年に現在地に移窯。現当主は13代目の山田慎一。伝統の「走り駒」をモダンなフォルムにあしらったり、シンプルモダンな器などで人気。
※ギャラリー併設、陶芸体験可
白河市池下33
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松永窯
【窯元・工房】西郷村にてモダンな大堀相馬焼を制作
明治43年(1910)開窯、2014年に現在地に移窯。現当主は3代目の松永和夫。伝統の大堀相馬焼に加え、石巻の「雄勝硯」の原料を用いた「クロテラス」を発表。
※ギャラリー併設 ※ゲストハウス「ろくろ荘」運営、陶芸体験可
西白河郡西郷村小田倉字小田倉原1-31
→窯元HPにジャンプ →ろくろ荘HPにジャンプ
栖鳳窯
【窯元・工房】矢吹町にて、伝統の大堀相馬焼を制作
明治末期に開窯、2018年に現在地に移窯。現当主は3代目の山田正博。伝統の「御神馬・青ひび・二重焼」を守る一方、青磁と白のストライプのモダンな器が人気。
※ギャラリー併設、陶芸体験可
西白河郡西郷村矢吹町新町186−24
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春山窯
【窯元・工房】本宮にて、伝統と独自の大堀相馬焼を制作
浪江町から2017年に現在地に移窯、活動を再開。現当主は13代目の小野田利治。独自の青マット釉が特徴的で、伝統の御神馬を描いたモダンな器を発表している。
※ギャラリー併設 ※陶芸体験も可(要予約)
本宮市荒井字沢田26-2
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あさか野窯(旧 岳堂窯)
【窯元・工房】郡山にて、新しい“あさか野焼“として制作
元禄年間(1700頃)開窯した岳堂窯が、2014年に現在地に移窯・改名。現当主は16代志賀藤衛門(志賀喜宏)。郡山の土を使ったモダンな器も発表している。
※ギャラリー併設、陶芸体験可
郡山市中野1-12
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② 相馬駒焼の足跡をたどる 〜相馬市
断絶危機にある、伝統の相馬駒焼を見に行こう!
藩窯であった相馬駒焼は、一子相伝で伝統をまもり、江戸時代までは一般流通されることのなかったやきもの。現在は後継者がなく、断絶の危機に陥っている。
田代駒焼(相馬駒焼)登窯 *県指定重要有形民俗文化財
【名所・史跡】一子相伝の相馬駒焼窯元の登窯
相馬中村藩御用窯だった、相馬駒焼の江戸期の登窯。同窯が15代で途絶えた後、田代家より市に寄贈され、文化財として一般公開されている。
相馬市中村字新町52
相馬市歴史資料収蔵館
【美術館・博物館】相馬駒焼の歴代の優品を一堂に展示
縄文時代から近現代までの、相馬市の考古・歴史資料および美術工芸品を展示。なかでも相馬駒焼の歴代作品の展示は優品揃いであり、まとまって見られるのは貴重。
※2023年7月にリニューアルオープン
相馬市中村北町51-1
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③ 会津本郷焼の里めぐり 〜会津美里町
東北最古とも言われる会津本郷焼の窯元をめぐろう!
会津で400年の歴史ある会津本郷焼。東北最古の陶磁器の里と言われる会津美里町には十数軒の窯元が伝統を守っており、全国的な人気も高い。
会津本郷陶磁器会館
【やきもの複合施設】会津本郷焼の展示販売と資料展示室
13軒ある会津本郷焼の窯元作品が一堂に展示販売。さらに、2階には会津本郷焼資料展示室。藩政時代から今日までの会津本郷焼の陶器・磁器約100点が展示。
大沼郡会津美里町字瀬戸町甲3162
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♡会津本郷せと市 ♡せと市WEEK
【陶器祭・イベント】陶器をはじめ、地元の様々な露天が並ぶ
会津本郷焼の窯元や漆器、野菜の直売所、フード屋台などの露天が並ぶ夏祭り。さらに翌日から2週間は「せと市WEEK」として、各窯元店舗でせと市価格で販売。
■例年8月
■本郷第一小学校跡地(会津美里町本郷)
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宗像窯
【窯元・工房】歴史ある窯元で、登り窯は町指定文化財
享保4年(1718)開窯。6代目がブリュッセル万博においてグランプリ受賞した「にしん鉢」は、現在でも同窯の代表的存在。現当主は8代目の宗像利浩。
※ギャラリー併設
大沼郡会津美里町字本郷上甲3115
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酔月窯
【窯元・工房】全国的に人気の窯元で、併設の店舗も充実
明治3年(1870)開窯、現当主は5代目の西田理人。地元の大久保陶石を使って成形し、地元八日町の土に鉄分・コバルトを加えて呉須を作り、絵付けしている。
※ギャラリー併設 ※陶芸体験も可(要予約)
大沼郡会津美里町字瀬戸町3174
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陶雅陶楽
【窯元・工房】伝統工芸士で日本工芸会正会員・佐藤幹の窯
明治初めに開窯。昭和28年(1953)に4代目が白磁から陶器に変更し、現在は登窯を使用した飴釉・灰釉が代表的。現当主の佐藤幹は作家活動も有名。
※ギャラリー併設
大沼郡会津美里町瀬戸町3180
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樹ノ音工房
【窯元・工房】モダンな作風で幅広いファンを持つ窯元
平成13年(2001)、父の窯元から独立した佐藤大寿が開窯。日本クラフトデザイン協会会員であり、作家活動も知られる。鎬と絵付けが特徴。
※ギャラリー併設 ※陶芸体験も可(要予約)
大沼郡会津美里町字瀬戸町3272-1
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④ その他のスポットまとめ 〜会津若松市・南会津町、二本松市、他
会津エリアや二本松など、それぞれ注目の窯元へ!
会津のやきものは会津本郷焼だけではない。万古焼や慶山焼など、福島県内に点在する窯元や史跡など、見逃せないスポットをチェック。
会津慶山焼 香山窯
【窯元・工房】モダンな作風で幅広いファンを持つ窯元
約400年前に会津若松・慶山にて開窯し、第2次大戦後に途絶えていた慶山焼を、昭和49年(1974)に再興した、唯一の窯元。植物の灰釉など多彩な色が特徴。
※ギャラリー併設・陶芸体験可
会津若松市東山町石山天寧67
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田島万古焼 勝三窯
【窯元・工房】手びねりの急須や湯吞が特徴の窯元
幕末に開窯し、鴫山万古と呼ばれていたが第2次大戦時に途絶えていたものを、同窯が昭和48年(1973)に再興させ、現在は3代目。特に蛙のモチーフが人気。
※ギャラリー併設 ※陶芸体験も可(要予約)
南会津郡南会津町関本字下休場728
二本松万古焼 井上窯
【窯元・工房】手びねりの急須や湯吞が特徴の窯元
二本松万古焼を再興し、現在も唯一の窯元。伝統を守りつつ、独自の「手ひねり型くずし製法」と呼ばれる、木型で作る急須が特徴。ロクロによる日常食器もある。
※ギャラリー併設、陶芸体験可
二本松市二伊滝1-456
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大木戸窯跡 *町指定史跡
【名所・史跡】東北では数少ない、奈良時代の須恵器窯跡
東北地方では数少ない須恵器窯跡が4基であり、奈良時代に稼働。多数の須恵器を出土しており、蓋付きの碗や甕を生産。現在は大部分が水没。
※案内板あり
伊達郡国見町大木戸字中野窪地内
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