【34】島根のやきもの情報
update:2024/08/13
島根 〜民芸運動に影響を受けた民陶の宝庫
INDEX
① 城下町のやきもの探し 〜松江市
② 史跡とアートめぐり 〜安来市
③ 山陰海岸の民陶めぐり 〜出雲市・太田市・江津市
① 城下町のやきもの探し 〜松江市
茶の湯の盛んだった松江、そして明治の民陶!
松江城周辺、さらに宍道湖沿いにドライブ、または山陰本線でめぐるルートがおすすめ。美術館や窯元が点在していて、歴史とアートの旅気分満載。
「松江城」界隈
〜大名茶人・松平不昧公がいた松江城の城下へ〜
田部美術館
【美術館・博物館】大名茶人・松平不昧公の名物茶器など
書・花入・茶杓など不昧公自らの作品、加えて楽山焼・布志名焼などの郷土の工芸品を主体に展示・収蔵。春には「田部美術館大賞茶の湯の造形展」開催。
松江市北堀町310-8
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器ギャラリー うつわ羊
【ショップ・ギャラリー】用の美を探す器ギャラリー
若手を中心に、店主が選んだ、使いやすい作家ものの器を集めた、こじんまりしたギャラリー。定期的に展覧会も企画している。
松江市学園1-14-11
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楽山窯
【窯元・工房】松江藩の御用窯、伝統の楽山焼(出雲焼)
延宝5年(1677)に、雲州松平家に招かれた萩焼の陶工より開窯。通称、出雲焼。現在も登窯で焼成され、当主は十二代長岡住右衛門(長岡空郷)。
※要問い合わせ
松江市西川津町2512
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「宍道湖畔」界隈
〜“水の都”松江の魅力がつまった湖畔沿いルートで窯元めぐり〜
島根県立美術館
【美術館・博物館】出雲焼のほか、河井寛次郎なども
日本画・洋画のコレクションに加え、島根の工芸として出雲焼(楽山焼と布志名焼)や、民芸運動で活動した河井寛次郎の作品も収蔵・展示。
松江市袖師町1-5
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袖師窯
【窯元・工房】バーナード・リーチの影響を受けた袖師焼
明治10年(1877)開窯、現在は5代目尾野友彦。3代目の時にバーナード・リーチらの指導を受け、以後は民芸の窯として知られる。特にスリップウェアの器が人気。
※ギャラリー併設
松江市袖師町3-21
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雲善窯
【窯元・工房】民陶の温かみある釉薬が人気の布志名焼
楽山窯から移住・開窯した松江藩の御用窯。現当主は9代土屋善四郎。明治の民芸運動の指導を受け、現在はコバルトブルーやミントグリーンの器が人気。
※ギャラリー併設
松江市玉湯町布志名428-8
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湯町窯
【窯元・工房】飴色やスリップウェアが人気の布志名焼
大正11年(1922)開窯、現当主は3代福間琇士。バーナード・リーチらの指導を受け、現在の人気商品はエッグベーカーなど。
※ギャラリー併設
松江市玉湯町湯町965
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② 史跡とアートめぐり 〜安来市
古墳と古刹、そして近代の巨匠・河井寛次郎のふるさと!
河井寛次郎は記念碑くらいしか史跡はないが、定期的に良質の展覧会が企画されていて注目。国指定史跡の古代出雲王陵の丘と美術館だけで、行く価値大。
足立美術館 ー 魯山人館
【美術館・博物館】北大路魯山人の作品を約500点収蔵
横山大観など近代日本画巨匠のコレクションが有名な一方、北大路魯山人や河井寛次郎の名品を数多く収蔵。陶芸関連の展覧会も開催。
安来市古川町320
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安来市加納美術館
【美術館・博物館】備前焼の人間国宝歴代5名の作品を収蔵
人間国宝の備前焼や桃山の古備前など、日本有数の備前焼コレクションを誇る。その他にも有名陶芸家の名碗や、郷土ゆかりの作品も収蔵。
安来市広瀬町布部345-27
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③ 山陰海岸の民陶めぐり 〜出雲市・太田市・江津市
山陰の民芸運動の成果を見せる窯元が点在!
各地域にそれぞれ人気窯元があるので、数日かけてゆっくり観光しながらめぐるのがオススメ。民芸運動の指導を受けた各窯元は、陶磁器ファンに強い人気がある。
「出雲」界隈
〜全国からファンが集まる人気窯元へ行こう〜
出西窯
【窯元・工房】民芸の窯元で特に人気と規模を誇る出西焼
柳宗悦ら民芸運動のメンバーに指導を受け、昭和22年(1947)に開窯。島根の複数の土をまぜて素地を作り、登窯で焼成。山陰の窯元の中でも屈指の規模。
※ギャラリー併設 ※工房・登窯の見学可
出雲市斐川町出西3368
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出雲民藝館
【美術館・博物館】全国から集めた、暮らしの中の民芸品
陶磁器、漆器、木工品、染織りなど、島根を中心に全国から収集・展示。今は途絶えてしまった出雲・大津の素陶器も。売店では民芸の陶磁器を買うこともできる。
出雲市知井宮町628
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「温泉津」界隈
〜古くからの湯治場、重要伝統的建造物群に指定されている温泉津へ〜
温泉津やきものの里 ー やきもの館
【やきもの複合施設】大きな登窯を再建、体験、購入も
江戸時代の巨大な登窯(20m,10段)を復元、年2回火入れしている。温泉津焼の資料展示や、体験教室、地元窯元の展示販売もしている。
大田市温泉津町温泉津イ22-2
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♡温泉津 やきもの祭り
【陶器祭・イベント】年に2回、登窯の火入れ時に開催
祭りの1週間前に登り窯に火入れをし、その焼成作品を祭りで販売される(販売は各窯元にて)。春秋の年に2回開催され、温泉津温泉街も賑わう。
大田市温泉津町温泉津イ22-2
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椿窯
【窯元・工房】温泉津焼3窯の一つで、椿の文様が人気
宝永年間に始まった温泉津焼。一時衰退するが、昭和になって河井寛次郎に師事した荒尾常蔵によって再興。この窯は常蔵の次男が開窯、5色の釉薬画特徴。
■例年、春(4月)と秋(10月)の2回
■温泉津やきものの里周辺
「江津」界隈
〜北前船の寄港地、歴史的建造物が多く残る街へ〜
石州嶋田窯
【窯元・工房】唯一、登窯を使用する石見焼の窯元
昭和10年(1935)開窯、蓋付きの壺など保存容器のが人気の窯元。毎年5月3〜5日は「登り窯まつり」として、窯開きを公開している。
※ギャラリー併設
江津市後地町1315
石州宮内窯
【窯元・工房】石見焼のふた壺や傘立て、マグカップまで
昭和45年(1970)、初代が嶋田窯が独立・開窯。石見焼の特徴である、甕などの大物作りから、現在の生活にあった実用陶器まで、多様に制作。
※ギャラリー併設 ※陶芸体験可(要予約)
江津市二宮町神主2211-3
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