update:2018/01/04
日本には全国に多くの古窯跡が残っています。中には古墳時代のものもあり、見学できるところもあって、興味深い遺跡として秘かな人気があります。ここでは比較的有名なものをピックアップしています。
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石川 | 国指定史跡 珠洲陶器窯跡 すずとうきかまあと | 平安時代末期 ~室町時代 | 大規模な中世陶器の窯跡 ●珠洲焼(焼締陶) | 珠洲市・鳳珠郡能登町に分布 |
石川県指定史跡 西方寺古窯跡 さいほうじこようせき | 室町時代 | 珠洲焼後期の窯で、現在でも窯の焼成室の天井が完存する貴重な窯跡 ●珠洲焼(焼締陶) ●地下式窖窯 全長13m以上 | 宝立町(鵜飼川流域) ◎特に施設はないが案内板があり、1号窯跡の岩盤を刳り貫いて築窯した窯跡が見られる。 |
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石川 | 国指定史跡 九谷磁器窯跡 くたにじきかまあと | 江戸時代 ※中期に 断絶期あり | 江戸時代初期の磁器窯 ●九谷焼(磁器) | 加賀市 |
1号窯跡 1ごうかまあと 2号窯跡 2ごうかまあと | 17世紀 | 九谷における磁器創成期の窯跡 ●九谷焼(磁器) ●連房式登窯 1号窯:焼成13室・残存長33m 2号窯:焼成6室・残存長13m | 山中温泉九谷町 ※現在は保存のため埋め戻されている |
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吉田屋窯跡 よしだやかまあと | 19世紀 | 数年で山代へ移転した、再興九谷の窯跡 ●九谷焼(磁器) ●連房式登窯(残存長14.3m) | 山中温泉九谷町 ※現在は保存のため埋め戻されている |
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再興九谷窯跡 さいこうくたにかまあと | 江戸時代 ~昭和時代 1826年 ~1940年頃 | 発祥の地より移転後、受け継がれた再興九谷の窯跡 ●九谷焼(磁器) ●連房式登窯 | 山代温泉 ◎九谷焼窯跡展示館に保存・展示 |
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群馬 | 国指定史跡 本郷埴輪窯跡 ほんごうはにわかまあと | 古墳時代 6世紀頃 | 神流川の河岸段丘にあり、本郷小林古墳群の南端に位置する埴輪窯跡 ●埴輪 ●窖窯 全長10m | 藤岡市本郷 ◎一基に覆屋が掛けられて保存・一般公開。約200m南方には野見宿禰を祀る土師神社あり。 |
群馬 | 太田市指定史跡 駒形神社埴輪窯跡 こまがたじんじゃはにわ かまあと | 古墳時代 6世紀後半 | 八王子山丘陵南麓の駒形神社を中心に、丘陵の斜面に位置する埴輪窯跡 ●埴輪 ●窖窯 | 太田市北金井町 |
埼玉 | 生出塚埴輪窯跡 おいねづかはにわかまあと | 古墳時代 5世紀末 ~6世紀末 | 古墳時代後期の東日本最大級の埴輪窯跡群 ●埴輪 ●窖窯 | 鴻巣市 |
愛知 | 国指定史跡 百々陶器窯跡 どどすえきかまあと | 平安末期 ~鎌倉時代 | 田原市の丘陵斜面の山中にある渥美古窯跡群 ●渥美焼(焼締陶) ●窖窯?(構造は不明) | 田原市六連町 |
愛知 | 国指定史跡 大アラコ古窯跡 おおあらここようせき | 平安時代 12世紀 | 三河国司・藤原顕長の銘入り壺が焼かれた、渥美古窯跡群。渥美焼の他、蔵骨器や経筒容器も出土 ●渥美焼(焼締陶) ●窖窯 全長約16m | 田原市芦村町 |
愛知 | 田原市指定史跡 皿焼古窯跡 さらやきこようせき かまあと | 平安時代 ~鎌倉時代 | 渥美古窯の窖窯の構造が見られる、保存状態が良好の貴重な窯跡。渥美焼の中でも、小皿と茶碗中心(あるいは専門) ●渥美焼(焼締陶) ●窖窯 全長14m | 田原市小塩津町 ◎保存状態の良い皿焼12号窯は「皿焼古窯館」で展示(内部の見学は、は渥美運動公園内の総合体育館事務室で鍵を借りる) |
愛知 | 国指定史跡 小長曽陶器窯跡 こながそうとうきかまあと | 室町時代中期 ~江戸時代 | 瀬戸の陶祖・加藤藤四郎が使ったとされる窯跡。室町期の窯を後に改良したものが現存 ●古瀬戸陶器 ●半地下式窖窯 全長6.7m | 瀬戸市東白坂町 ◎一帯を整備し、覆屋を掛けて保存・一般公開 |
愛知 | 猿投山西南麓古窯跡群 猿投窯 さなげよう | 古墳時代 ~鎌倉時代 5世紀 ~13世紀 | 猿投山の西南麓一帯、約20km四方に集中する1000基を超える古窯跡。古墳時代から鎌倉初期まで、約700年以上の歴史がある ●須恵器→灰釉陶器→山茶碗(白瓷系陶器) | 名古屋市東部丘陵地帯から豊田市西部(猿投山の西南麓一帯)に分布 |
日進市指定史跡 香久山古窯 かぐやまこよう | 平安時代初期 9世紀 | 猿投窯・岩崎地区の古窯跡。岩崎45号窯は天井以外はほぼ完全な形で現存 ●須恵器→灰釉陶器 ●窖窯 全長7.9m | 日進市香久山 ◎岩崎45号窯に覆屋を掛けて保存・一般公開(日進市市史文化財係に事前連絡が必要) |
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愛知 | 尾北古窯跡群 びほくこようせきぐん | 飛鳥時代 ~鎌倉前期 7世紀 ~12世紀前半 | 古代の尾張において、猿投窯と共に二大産地と呼ばれ、広範囲の古窯跡群 ●須恵器→灰釉陶器→山茶碗(白瓷系陶器) | 春日井市・小牧市・犬山市(庄内川以北) |
篠岡古窯跡群 しのおかこようせきぐん | 飛鳥時代 ~鎌倉前期 7世紀 ~12世紀前半 | 尾北古窯跡群の中心にあった窯跡群で、篠岡丘陵では110基以上が発見されている ●須恵器→灰釉陶器・緑釉陶器→山茶碗(白瓷系陶器) ●半地下式窖窯 | 小牧市(旧篠岡村) ◎篠岡47号窯跡は、桃花台中央公園(小牧市城山)内に移設し、保存・展示 |
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愛知 | 下原古窯跡群 しもはらこようせきぐん | 古墳時代 | 古墳時代の須恵器の窯跡で、10基が確認。須恵器とともに、全国的にも珍しい須恵質埴輪が焼かれた。現在は5基が保存 ●須恵器・埴輪 ●窖窯 | 春日井市北西の丘陵地帯(東山町) ※現地見学は春日井市文化財課に事前予約が必要(10名以上の団体に限る) |
愛知 | 広久手30号窯跡 ひろくて30ごうかまあと | 平安時代中期 10世紀 | 瀬戸市内で最も古い現存する瀬戸窯跡 ●瀬戸窯:灰釉陶器 ●半地下式窖窯 残存長4.2m | 瀬戸市海上の森 ◎あいち海上の森センター内「窯の歴史館」で保存・展示 |
愛知 | 南山古窯跡群 みなみやまこようせきぐん | 平安末期 ~室町時代 11世紀中期 ~14世紀前期 | 瀬戸窯初期の窯跡。南山8号・9-A~D号窯のみ現存 ●瀬戸窯:灰釉陶器・山茶碗(白瓷系陶器) ●窖窯 | 瀬戸市 ◎南山8号・9号は愛知県陶磁資料館内「古窯館」で保存・展示 |
愛知 | 知多市指定史跡 七曲古窯址群 ななまがりこようあとぐん | 鎌倉時代 12~13世紀 | 知多半島の古窯跡群。1000基以上あるとされている ●甕・広口壺・片口鉢・山茶碗(白瓷系陶器) ●窖窯 最大規模ので16m以上 | 知多市 ◎七曲公園(知多市八幡字池下)内に、A群1号窯・3号窯の2基は覆屋を掛けて保存・一般公開 |
岐阜 | 国指定史跡 弥勒寺官衙遺跡群 みろくじかんがいせきぐん | 飛鳥時代 | 古代寺院・弥勒寺跡に隣接する遺跡群。武儀郡衙(群の役所)の複合遺構として貴重である ●須恵器・平瓦 | 関市池尻、美濃市大谷田 |
丸山古窯跡 まるやまこようせき | 飛鳥時代 | 古代寺院・弥勒寺跡に隣接する遺跡群の中にある、白鳳文化時代の貴重な須恵器窯 ●須恵器・平瓦 ●窖窯 2号窯:全長9.3m | 美濃市大谷田 ◎覆屋を掛け、保存・公開 |
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岐阜 | 国指定史跡 老洞・朝倉須恵器窯跡 おいぼら・あさくらすえき かまあと | 飛鳥時代 ~奈良時代 7世紀後半 ~8世紀中頃 | 岐阜の諏訪山の南斜面に朝倉古窯跡群、北斜面に老洞古窯跡群がある。「美濃」「美濃国」の刻印ある須恵器が出土 ●須恵器 ●窖窯 | 岐阜市芥見 |
岐阜 | 国指定史跡 元屋敷陶器窯跡 もとやしきとうきかまあと | 桃山時代 ~江戸初期 16世紀 ~17世紀 | 泉町久尻の谷川に面した急斜面に位置する古窯 ●美濃焼(施釉陶器) | 土岐市泉町久尻 ◎「織部の里公園」として、各窯の保存・公開。 |
元屋敷東1号窯 もとやしきひがし1ごう かまあと | 桃山時代 16世紀後半 | 元屋敷で最初に築窯 ●美濃焼(施釉陶器):天目茶碗・灰釉皿・すり鉢 ●大窯 全長不明 | 土岐市泉町久尻 ◎「織部の里公園」内に公開 ※使用当時の姿を完全復元したもの |
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元屋敷東2号窯 もとやしきひがし2ごう かまあと | 桃山時代 16世紀後半 | 東1号窯の次に築窯。廃棄後は壊され、東3号窯の作業場として使用された ●美濃焼(施釉陶器):瀬戸黒・黄瀬戸・志野、他 ●大窯 全長7.5m | 土岐市泉町久尻 ◎「織部の里公園」内に公開 ※使用当時の窯の内部構造が分かるように復元 |
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元屋敷東3号窯 もとやしきひがし3ごう かまあと | 桃山時代 16世紀後半 | 志野の量産を行い、多器種が焼成された ●美濃焼(施釉陶器):志野 ●大窯 残存長5.8m | 土岐市泉町久尻 ◎「織部の里公園」内に公開 ※発掘当時のまま公開 |
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元屋敷窯 もとやしきがまかまあと | 桃山末 ~江戸初期 17世紀初頭 | 美濃地域最古の連房式登窯跡。織部の名品を焼いた窯として有名 ●桃山美濃陶:黒織部・美濃唐津・美濃伊賀・青織部、他 ●連房式登窯 燃焼14室・全長24.7m | 土岐市泉町久尻 ◎「織部の里公園」内に公開 ※覆屋をかけ、保存・公開 |
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岐阜 | 瑞浪市指定史跡 水上向窯窯跡 みずかみむかいがま かまあと | 江戸時代前期 | 江戸時代前期の一大窯業地帯の古窯跡。6基の窯が見つかっており、3号窯は大窯、残りは連房式登窯と推定 ●美濃焼(施釉陶器):志野・鉄釉 ●大窯、連房式登窯 | 瑞浪市水上 |
滋賀 | 金山遺跡 かなやまいせき | 桃山時代 16世紀中期 〜16世紀末期 | 信楽焼の窯跡として知られる100基以上の中で、発掘調査しているものは少なく、この遺構は本格的な発掘調査がされた貴重なもの ●信楽焼 ●半地下式窖窯 | 甲賀市信楽町金山 |
大阪 | 陶邑窯跡群 すえむらかまあとぐん | 古墳時代 ~平安時代 5世紀前半 ~8世紀頃? | 大阪府南部の丘陵地帯に多数分布する古窯跡群。須恵器を最初に継続して生産し、1000基以上もあったと推定される最大規模の須恵器窯として有名 ●須恵器 | 堺市・和泉市・岸和田市・大阪狭山市 |
大阪府指定史跡 高蔵寺73号窯跡 たかくらじ73ごうかま 高蔵寺74号窯跡 たかくらじ74ごうかま | 古墳時代 5世紀初期 ~6世紀 | 陶邑窯跡群の中でも、最も古い時期に属し、須恵器生産の初期を知る重要な窯跡 ●須恵器 ●地下式登窯 73号:全長11.4m 74号:10.1m | 堺市南区宮山 ※現在は保存のため埋め戻されているが、73号窯跡は現地に復元されている。 |
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大阪 | 豊中市指定史跡 桜井谷窯跡 さくらいだにかまあと | 古墳時代後期 | 豊中市北部の約500mの谷(桜井谷)に分布する古窯跡群 ●須恵器 ●地下式窖窯 2-19窯:残存長9.5m 2-24窯:残存長9.5m | 豊中市 ※2-19・2-24窯跡は緑地帯として保存 |
大阪 | 豊中市指定史跡 島熊山窯跡 しまくまやまかまあと | 古墳時代 | 東豊中と新千里南町との境をなす丘陵の斜面にある古窯跡 ●須恵器 ●窖窯?(構造は不明) | 豊中市 ※緑地帯として保存 |
兵庫 | 兵庫県指定史跡 高丘古窯跡群 たかおかこようせきぐん | 奈良時代 6世紀末 ~8世紀後半 | 須恵器の古窯跡群。20基が確認された ●須恵器・平瓦・陶棺・土馬・円硯 ●窖窯 | 明石市大久保町高丘 ※高丘団地東にある中笠池西斜面の3基は保存され、また高丘東小学校南側の2基は、未調査のまま公園内に保存 |
兵庫 | 兵庫県指定史跡 源兵衛山古窯跡 げんべえざんこようせき | 中世期 | 中世期の丹波焼の古窯跡 ●古丹波(焼締陶) ●窖窯 残存長18.5m | 篠山市 |
岡山 | 邑久古窯跡群 おくこようせきぐん | 古墳時代後期 ~平安時代 | 「備前焼のルーツ」と呼ばれる、須恵器の一大古窯跡群 ●須恵器 | 備前市・瀬戸内市牛窓町・邑久町・長船町(旧邑久郡一帯)に分布 |
国指定史跡 寒風古窯跡群 さぶかぜこようせきぐん | 飛鳥時代 ~平安時代 | 邑久古窯跡群の中で、一番南に位置する、牛窓町長浜の低丘陵を中心とする古窯跡。後に北へ移動して伊部の「備前焼」へと発展 ●須恵器・鴟尾 ●窖窯 | 瀬戸内市牛窓町 | |
岡山 | 国指定史跡 肥前波佐見陶磁器窯跡 ひぜんはさみとうじき かまあと | 室町時代後期 ~江戸時代 | 備前焼の最盛期である桃山時代に稼働した窯跡群。伊部南大窯・北大窯・西大窯が共同窯として成立していた ●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他 | 備前市伊部 |
伊部南大窯跡 いんべみなみ おおがまあと | 最盛期: 桃山時代 ~江戸初期 | 東窯、中央窯、西窯の3基から成り、最大の東窯は全国の窯の中でも最大規模 ●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他 ●大窯 東窯跡:全長54m 中央窯:全長30m 西窯跡:全長31m | 榧原山北麓(伊部駅より南約200m) ◎特に施設はないが案内板があり、丘陵地帯は整備されている。 |
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伊部西大窯跡 いんべにしおおがまあと | 最盛期: 桃山時代 ~江戸初期 | 3基の窯跡が確認されている ●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他 ●大窯 最大の窯:全長40m | 医王山東麓(伊部駅の北西約600m) | |
伊部北大窯跡 いんべきたおおがまあと | 最盛期: 桃山時代 ~江戸初期 | 4基の窯跡が確認されている ●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他 ●大窯 | 不老山南麓(伊部駅の北約300M、忌部神社の周囲) ◎天津神社の奥に忌部神社があり、奥の一帯が窯跡。 |
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岡山 | 備前市指定史跡 天保窯 てんぽうがま | 江戸時代後期 ~明治前期 1840年 ~1886年頃 | 融通窯と呼ばれ、当時の京焼を模した登窯。それまでの大窯と異なり、焼成日数を大幅に短縮できたため、別名、融通窯とも ●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他 ●登窯 焼成5室→7室 | 備前市伊部不老山南麓(伊部北大窯の下方) ◎覆屋を掛け、保存・公開 |
山口 | 国指定史跡 陶陶窯跡 すえのすえかまあと | 平安時代初期 | 陶(すえ)の地名が示すとおり、古くから窯業が盛んな土地であり、特にこの窯跡は、古代の遺構が残存していて貴重 ●須恵器 ●窖窯 全長約6m | 山口市陶 ◎覆屋を掛け、保存・公開 |
山口 | 山口県指定史跡 萩焼古窯跡群 はぎやきこようせき | 江戸初期 ~明治時代 17世紀 ~19世紀後半 | 唐人山の西側山麓の「坂の浴」にあり、4基が確認されている。萩焼の源流を調査する重要な窯跡 ●萩焼(施釉陶器) ●登窯 | 萩市大椿東 ※私有地 |
山口 | 山口県指定史跡 須佐唐津焼古窯跡 すさからつこようせき | 江戸時代初期 ~大正末期 | 起源は不明。同時期の萩焼とは別系統で、朝鮮系の陶工が始めたと考えられ、3基が確認されている ●須佐唐津焼(青磁器) ●登窯 | 萩市(犬鳴山北麓) ◎覆屋を掛け、保存・公開 |
福岡 | 国指定史跡 牛頸須恵器窯跡 うしくびすえきかまあと | 古墳時代 ~平安初頭 6世紀中頃 ~9世紀中頃 | 九州北部全域に須恵器を供給した、西日本最大規模の窯跡群 ●須恵器 ●地下式窖窯 | 大野城市上大利、牛頸、大字牛頸に分布 |
大野城市指定史跡 梅頭窯跡 うめがしらかまあと | 6世紀後半 ~7世紀初頭 | 須恵器窯として稼働の後、墓として再利用された(副葬品が出土)、全国初の事例 ●須恵器 ●窖窯 全長11.59m | 大野城市 ◎三兼池公園(上大利)内に、覆屋を掛け、保存・公開 |
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佐賀 | 国指定史跡 肥前陶器窯跡 ひぜんとうきかまあと | 江戸時代 16世紀 ~17世紀 | 唐津市北波多の岸岳系、唐津市内(唐人町)の御用窯、武雄市北部の内田系と黒牟田系、多久盆地西方の唐人古場窯跡に分類される、窯跡群の総称 | 唐津市(北波多の岸岳山麓)、武雄市北部、多久(牛津川上流部)に点在 |
佐賀県指定史跡 飯洞甕下窯 はんどうがめしたがま | 16世紀末 | 岸岳系古唐津窯跡 ●初期の唐津焼(施釉陶器) ●割竹式登窯 全長18.4m | 唐津市大字稗田 ◎「古窯の森公園」内に、覆屋を掛け、保存・公開 |
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御茶碗窯 おちゃわんがま | 江戸時代 ~大正時代 | 唐津藩の御用窯跡。廃藩後の明治以降も、中里家により大正年間まで使用された ●献上唐津:施釉陶器の茶陶他、染付磁器風なども ●連房式登窯 焼成7室・残存長27.5m | 唐津市唐人町 ※中里太郎右衛門陶房内に保存 |
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錆谷窯跡 さびたにかまあと | 17世紀初頭 | 黒牟田系古唐津窯跡 ●唐津焼(施釉陶器):特に絵唐津 ●登窯 | 武雄市武内町 | |
小峠窯跡 ことうげかまあと | 17世紀前期 | 内田系古唐津窯跡 ●唐津焼(施釉陶器):鉄絵・刷毛目・象嵌、他/磁器や染付磁器の試みも ●登窯 | 武雄市武内町 | |
大谷窯跡 おおたにかまあと | 17世紀後期 | 内田系古唐津窯跡 ●唐津焼(施釉陶器):刷毛目・二彩、他/磁器や京焼風陶器、他 ●登窯 | 武雄市武内町 | |
佐賀 | 国指定史跡 肥前磁器窯跡 ひぜんじきかまあと | 江戸時代 | 磁器生産の変遷を知るうえで重要な窯跡 | 西松浦郡有田町、武雄市、嬉野市 |
山辺田窯跡 やんべたかまあと | 16世紀末 ~17世紀前期 | 8基以上あったと推定 ●唐津系陶器→磁器(主に染付) ●連房式登窯 燃焼15~16室・全長40m程度 | 西松浦郡有田町黒牟田 | |
天狗谷窯跡 てんぐだにかまあと | 17世紀 | 日本における磁器の創始時期と見られる、重要な窯跡。5基以上あったと推定 ●磁器(染付・青磁など) ●連房式登窯 A窯:燃焼16室・全長52m | 西松浦郡有田町白川谷 | |
原明窯跡 はらあけかまあと | 17世紀前期 | 3基以上あったと推定 ●唐津焼(施釉陶器)→初期伊万里焼(磁器) ●連房式登窯 | 西松浦郡有田町原明 | |
百間窯跡 ひゃっけんかまあと | 17世紀前期 | 板ノ川内の尾根の西斜面にある登窯の窯跡 ●磁器(染付を主に白磁・青磁、他)/象嵌・二彩などの陶器 ●連房式登窯 | 武雄市山内町(有田町との境にある谷間) | |
不動山窯跡 ふどうやまかまあと | 17世紀後期 | 皿屋谷窯跡群の一部。5基以上あったと推定 ●磁器(染付芙蓉手・青磁、他) ●連房式登窯 | 嬉野市皿屋谷 | |
佐賀 | 国指定史跡 柿右衛門窯跡 ひぜんじきかまあと | 江戸時代 17世紀後期 ~18世紀 | 日本の磁器を代表する柿右衛門様式を生み出した名窯として、重要。2基が確認されている ●磁器(染付を主に、乳白手・青磁・白磁の他、赤絵やVOCマーク入染付も) ●連房式登窯 A窯:燃焼12室・全長60m B窯:燃焼23室・全長83m以上 | 西松浦郡有田町 ※現在の酒井田柿右衛門工房裏手にあたる年木山丘陵西斜面にある。 |
佐賀 | 国指定史跡 大川内鍋島窯跡 おおかわちなべしま かまあと | 江戸時代 ~明治時代 | 佐賀鍋島藩が献上用の御用窯として、大川内山に開窯。一帯には登窯の他、関連の史跡がある ●鍋島焼(磁器):色鍋島・鍋島青磁・染付 ●連房式登窯 燃焼27~30室・全長137m以上 | 伊万里市大川内町一帯 ◎大川内山一帯が史跡として認定されている |
長崎 | 国指定史跡 肥前波佐見陶磁器窯跡 ひぜんはさみとうじき かまあと | 江戸時代 ~昭和前期 | 近世から近代にかけて、保存状態が良い多数の登窯がある窯跡群 | 東彼杵郡波佐見町 |
畑ノ原窯跡 はたのはらかまあと | 1610年代 ~1630年代 | 李朝の陶工によって築窯されたと伝えられる、肥前磁器の開窯期が分かる窯跡 ●初期の肥前磁器 ●連房式登窯 焼成24室・残存長54.4m :当時の肥前で屈指の規模 | 村木郷 ◎発掘状態のまま展示されている窯の他、復元された窯もある。 |
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三股青磁窯跡 みつのまたせいじ かまあと | 1630年代 ~1650年代 | 波佐見磁器の初期の窯の一つ ●青磁を主に、白磁・染付 ●連房式登窯 焼成12室・全長37m以上と推定 | 三股郷 | |
長田山窯跡 ながたやま かまあと | 1690年代 ~1740年代 | 18世紀前半代に、どのような青磁が生産されていたかを知る上で重要な窯跡 ●青磁→くらわんか碗 ●連房式登窯 焼成11室・全長38m以上と推定 | 井石郷 | |
中尾上登窯跡 なかおうわのぼり かまあと | 1640年代 ~1920年代 | 白岳山麓にあって白岳窯とも称する、世界第2位の巨大登窯 ●青磁・染付→くらわんか碗 ●連房式登窯 焼成33室・全長160m | 中尾郷 | |
永尾本登窯跡 ながおほんのぼり かまあと | 1660年代 ~1950年代 | 世界第3位の登り窯 ●コンプラ瓶・くらわんか碗、他 ●連房式登窯 焼成29室・全長155m | 永尾郷 | |
長崎 | 大新登窯跡 おおしんのぼりかまあと | 17世紀末 ~19世紀中頃 | 世界最大の登り窯 ●コンプラ瓶・くらわんか碗、他 ●連房式登窯 焼成39室・全長170m | 中尾郷 |
鹿児島 | 鹿児島県指定史跡 龍門司焼古窯 りゅうもんじやきふるがま | 江戸時代 ~昭和前期 17世紀末 ~20世紀前期 | 初代山元碗右衛門が開窯、以来改築を繰り返しつつ、稼働し続けた窯 ●薩摩焼(龍門司系) ●連房式登窯 | 姶良市加治木町 ※龍門司焼次郎太窯の隣に、覆屋を掛け、保存 |
鹿児島 | 鹿児島県指定史跡 徳之島カムィヤキ 陶器窯跡 とくのしまかむぃやき とうきかまあと | 平安後期 ~室町時代 11世紀 ~14世紀 | 海岸から3kmほど離れた丘陵地帯の窯跡群。100基以上と推定 ●亀焼(カムィヤキ;須恵器に類似) ●地下式窖窯 全長4.5m程度 | 徳之島 ※案内板程度 |