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全国の主な「古窯跡」リスト

update:2018/01/04

日本には全国に多くの古窯跡が残っています。中には古墳時代のものもあり、見学できるところもあって、興味深い遺跡として秘かな人気があります。ここでは比較的有名なものをピックアップしています。




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石川国指定史跡
珠洲陶器窯跡
すずとうきかまあと
平安時代末期
 ~室町時代
大規模な中世陶器の窯跡
●珠洲焼(焼締陶)
珠洲市・鳳珠郡能登町に分布
 石川県指定史跡
 西方寺古窯跡
 さいほうじこようせき
室町時代珠洲焼後期の窯で、現在でも窯の焼成室の天井が完存する貴重な窯跡
●珠洲焼(焼締陶)
●地下式窖窯
 全長13m以上
宝立町(鵜飼川流域)
◎特に施設はないが案内板があり、1号窯跡の岩盤を刳り貫いて築窯した窯跡が見られる。
石川国指定史跡
九谷磁器窯跡
くたにじきかまあと
江戸時代
※中期に
 断絶期あり
江戸時代初期の磁器窯
●九谷焼(磁器)
加賀市
 1号窯跡
 1ごうかまあと
 2号窯跡
 2ごうかまあと
17世紀九谷における磁器創成期の窯跡 
●九谷焼(磁器)
●連房式登窯
 1号窯:焼成13室・残存長33m
 2号窯:焼成6室・残存長13m
山中温泉九谷町
※現在は保存のため埋め戻されている
 吉田屋窯跡
 よしだやかまあと
19世紀数年で山代へ移転した、再興九谷の窯跡
●九谷焼(磁器)
●連房式登窯(残存長14.3m)
山中温泉九谷町
※現在は保存のため埋め戻されている
 再興九谷窯跡
 さいこうくたにかまあと
江戸時代
 ~昭和時代
1826年
 ~1940年頃
発祥の地より移転後、受け継がれた再興九谷の窯跡
●九谷焼(磁器)
●連房式登窯
山代温泉
◎九谷焼窯跡展示館に保存・展示
群馬国指定史跡
本郷埴輪窯跡
ほんごうはにわかまあと
古墳時代
6世紀頃
神流川の河岸段丘にあり、本郷小林古墳群の南端に位置する埴輪窯跡
●埴輪
●窖窯 全長10m
藤岡市本郷
◎一基に覆屋が掛けられて保存・一般公開。約200m南方には野見宿禰を祀る土師神社あり。
群馬太田市指定史跡
駒形神社埴輪窯跡
こまがたじんじゃはにわ
 かまあと
古墳時代
6世紀後半
八王子山丘陵南麓の駒形神社を中心に、丘陵の斜面に位置する埴輪窯跡
●埴輪
●窖窯
太田市北金井町
埼玉生出塚埴輪窯跡
おいねづかはにわかまあと
古墳時代
5世紀末
 ~6世紀末
古墳時代後期の東日本最大級の埴輪窯跡群
●埴輪
●窖窯
鴻巣市
愛知国指定史跡
百々陶器窯跡
どどすえきかまあと
平安末期
 ~鎌倉時代
田原市の丘陵斜面の山中にある渥美古窯跡群
●渥美焼(焼締陶)
●窖窯?(構造は不明) 
田原市六連町
愛知国指定史跡
大アラコ古窯跡
おおあらここようせき
平安時代
12世紀
三河国司・藤原顕長の銘入り壺が焼かれた、渥美古窯跡群。渥美焼の他、蔵骨器や経筒容器も出土
●渥美焼(焼締陶)
●窖窯 全長約16m
田原市芦村町
愛知田原市指定史跡
皿焼古窯跡
さらやきこようせき
 かまあと
平安時代
 ~鎌倉時代
渥美古窯の窖窯の構造が見られる、保存状態が良好の貴重な窯跡。渥美焼の中でも、小皿と茶碗中心(あるいは専門)
●渥美焼(焼締陶)
●窖窯 全長14m
田原市小塩津町
◎保存状態の良い皿焼12号窯は「皿焼古窯館」で展示(内部の見学は、は渥美運動公園内の総合体育館事務室で鍵を借りる)
愛知国指定史跡
小長曽陶器窯跡
こながそうとうきかまあと
室町時代中期
 ~江戸時代
瀬戸の陶祖・加藤藤四郎が使ったとされる窯跡。室町期の窯を後に改良したものが現存
●古瀬戸陶器
●半地下式窖窯 全長6.7m
瀬戸市東白坂町
◎一帯を整備し、覆屋を掛けて保存・一般公開
愛知猿投山西南麓古窯跡群
猿投窯
さなげよう
古墳時代
 ~鎌倉時代
5世紀
 ~13世紀
猿投山の西南麓一帯、約20km四方に集中する1000基を超える古窯跡。古墳時代から鎌倉初期まで、約700年以上の歴史がある
●須恵器→灰釉陶器→山茶碗(白瓷系陶器)
名古屋市東部丘陵地帯から豊田市西部(猿投山の西南麓一帯)に分布
 日進市指定史跡
 香久山古窯
 かぐやまこよう
平安時代初期
9世紀
猿投窯・岩崎地区の古窯跡。岩崎45号窯は天井以外はほぼ完全な形で現存
●須恵器→灰釉陶器
●窖窯 全長7.9m
日進市香久山
◎岩崎45号窯に覆屋を掛けて保存・一般公開(日進市市史文化財係に事前連絡が必要)
愛知尾北古窯跡群
びほくこようせきぐん
飛鳥時代
 ~鎌倉前期
7世紀
 ~12世紀前半
古代の尾張において、猿投窯と共に二大産地と呼ばれ、広範囲の古窯跡群
●須恵器→灰釉陶器→山茶碗(白瓷系陶器)
春日井市・小牧市・犬山市(庄内川以北)
 篠岡古窯跡群
 しのおかこようせきぐん
飛鳥時代
 ~鎌倉前期
7世紀
 ~12世紀前半
尾北古窯跡群の中心にあった窯跡群で、篠岡丘陵では110基以上が発見されている
●須恵器→灰釉陶器・緑釉陶器→山茶碗(白瓷系陶器)
●半地下式窖窯
小牧市(旧篠岡村)
◎篠岡47号窯跡は、桃花台中央公園(小牧市城山)内に移設し、保存・展示
愛知下原古窯跡群
しもはらこようせきぐん
古墳時代古墳時代の須恵器の窯跡で、10基が確認。須恵器とともに、全国的にも珍しい須恵質埴輪が焼かれた。現在は5基が保存
●須恵器・埴輪
●窖窯
春日井市北西の丘陵地帯(東山町)
※現地見学は春日井市文化財課に事前予約が必要(10名以上の団体に限る)
愛知広久手30号窯跡
ひろくて30ごうかまあと
平安時代中期
10世紀
瀬戸市内で最も古い現存する瀬戸窯跡
●瀬戸窯:灰釉陶器
●半地下式窖窯
 残存長4.2m
瀬戸市海上の森
◎あいち海上の森センター内「窯の歴史館」で保存・展示
愛知南山古窯跡群
みなみやまこようせきぐん
平安末期
 ~室町時代
11世紀中期
 ~14世紀前期
瀬戸窯初期の窯跡。南山8号・9-A~D号窯のみ現存
●瀬戸窯:灰釉陶器・山茶碗(白瓷系陶器)
●窖窯
瀬戸市
◎南山8号・9号は愛知県陶磁資料館内「古窯館」で保存・展示
愛知知多市指定史跡
七曲古窯址群
ななまがりこようあとぐん
鎌倉時代
12~13世紀
知多半島の古窯跡群。1000基以上あるとされている
●甕・広口壺・片口鉢・山茶碗(白瓷系陶器)
●窖窯
 最大規模ので16m以上
知多市
◎七曲公園(知多市八幡字池下)内に、A群1号窯・3号窯の2基は覆屋を掛けて保存・一般公開
岐阜国指定史跡
弥勒寺官衙遺跡群
みろくじかんがいせきぐん
飛鳥時代古代寺院・弥勒寺跡に隣接する遺跡群。武儀郡衙(群の役所)の複合遺構として貴重である
●須恵器・平瓦
関市池尻、美濃市大谷田
 丸山古窯跡
 まるやまこようせき
飛鳥時代古代寺院・弥勒寺跡に隣接する遺跡群の中にある、白鳳文化時代の貴重な須恵器窯
●須恵器・平瓦
●窖窯
 2号窯:全長9.3m
美濃市大谷田
◎覆屋を掛け、保存・公開
岐阜国指定史跡
老洞・朝倉須恵器窯跡
おいぼら・あさくらすえき
 かまあと
飛鳥時代
 ~奈良時代
7世紀後半
 ~8世紀中頃
岐阜の諏訪山の南斜面に朝倉古窯跡群、北斜面に老洞古窯跡群がある。「美濃」「美濃国」の刻印ある須恵器が出土
●須恵器
●窖窯
岐阜市芥見
岐阜国指定史跡
元屋敷陶器窯跡
もとやしきとうきかまあと
桃山時代
 ~江戸初期
16世紀
 ~17世紀
泉町久尻の谷川に面した急斜面に位置する古窯
●美濃焼(施釉陶器)
土岐市泉町久尻
◎「織部の里公園」として、各窯の保存・公開。
 元屋敷東1号窯
 もとやしきひがし1ごう
  かまあと
桃山時代
16世紀後半
元屋敷で最初に築窯
●美濃焼(施釉陶器):天目茶碗・灰釉皿・すり鉢
●大窯 全長不明
土岐市泉町久尻
◎「織部の里公園」内に公開
※使用当時の姿を完全復元したもの
 元屋敷東2号窯
 もとやしきひがし2ごう
  かまあと
桃山時代
16世紀後半
東1号窯の次に築窯。廃棄後は壊され、東3号窯の作業場として使用された
●美濃焼(施釉陶器):瀬戸黒・黄瀬戸・志野、他
●大窯 全長7.5m
土岐市泉町久尻
◎「織部の里公園」内に公開
※使用当時の窯の内部構造が分かるように復元
 元屋敷東3号窯
 もとやしきひがし3ごう
  かまあと
桃山時代
16世紀後半
志野の量産を行い、多器種が焼成された
●美濃焼(施釉陶器):志野
●大窯 残存長5.8m
土岐市泉町久尻
◎「織部の里公園」内に公開
※発掘当時のまま公開
 元屋敷窯
 もとやしきがまかまあと
桃山末
 ~江戸初期
17世紀初頭 
美濃地域最古の連房式登窯跡。織部の名品を焼いた窯として有名
●桃山美濃陶:黒織部・美濃唐津・美濃伊賀・青織部、他
●連房式登窯
 燃焼14室・全長24.7m
土岐市泉町久尻
◎「織部の里公園」内に公開
※覆屋をかけ、保存・公開
岐阜瑞浪市指定史跡
水上向窯窯跡
みずかみむかいがま
 かまあと
江戸時代前期江戸時代前期の一大窯業地帯の古窯跡。6基の窯が見つかっており、3号窯は大窯、残りは連房式登窯と推定
●美濃焼(施釉陶器):志野・鉄釉
●大窯、連房式登窯 
瑞浪市水上
滋賀金山遺跡
かなやまいせき
桃山時代
16世紀中期
 〜16世紀末期
信楽焼の窯跡として知られる100基以上の中で、発掘調査しているものは少なく、この遺構は本格的な発掘調査がされた貴重なもの
●信楽焼
●半地下式窖窯
甲賀市信楽町金山
大阪陶邑窯跡群
すえむらかまあとぐん
古墳時代
 ~平安時代
5世紀前半
 ~8世紀頃?
大阪府南部の丘陵地帯に多数分布する古窯跡群。須恵器を最初に継続して生産し、1000基以上もあったと推定される最大規模の須恵器窯として有名
●須恵器
堺市・和泉市・岸和田市・大阪狭山市
 大阪府指定史跡
 高蔵寺73号窯跡
 たかくらじ73ごうかま
 高蔵寺74号窯跡
 たかくらじ74ごうかま
古墳時代
5世紀初期
 ~6世紀
陶邑窯跡群の中でも、最も古い時期に属し、須恵器生産の初期を知る重要な窯跡
●須恵器
●地下式登窯
 73号:全長11.4m
 74号:10.1m
堺市南区宮山
※現在は保存のため埋め戻されているが、73号窯跡は現地に復元されている。
大阪豊中市指定史跡
桜井谷窯跡
さくらいだにかまあと
古墳時代後期豊中市北部の約500mの谷(桜井谷)に分布する古窯跡群
●須恵器
●地下式窖窯
 2-19窯:残存長9.5m
 2-24窯:残存長9.5m
豊中市
※2-19・2-24窯跡は緑地帯として保存
大阪豊中市指定史跡
島熊山窯跡
しまくまやまかまあと
古墳時代東豊中と新千里南町との境をなす丘陵の斜面にある古窯跡
●須恵器
●窖窯?(構造は不明)
豊中市
※緑地帯として保存
兵庫兵庫県指定史跡
高丘古窯跡群
たかおかこようせきぐん
奈良時代
6世紀末
 ~8世紀後半
須恵器の古窯跡群。20基が確認された
●須恵器・平瓦・陶棺・土馬・円硯
●窖窯
明石市大久保町高丘
※高丘団地東にある中笠池西斜面の3基は保存され、また高丘東小学校南側の2基は、未調査のまま公園内に保存
兵庫兵庫県指定史跡
源兵衛山古窯跡
げんべえざんこようせき
中世期中世期の丹波焼の古窯跡
●古丹波(焼締陶)
●窖窯 残存長18.5m
篠山市
岡山邑久古窯跡群
おくこようせきぐん
古墳時代後期
 ~平安時代
「備前焼のルーツ」と呼ばれる、須恵器の一大古窯跡群
●須恵器
備前市・瀬戸内市牛窓町・邑久町・長船町(旧邑久郡一帯)に分布
 国指定史跡
 寒風古窯跡群
 さぶかぜこようせきぐん
飛鳥時代
 ~平安時代
邑久古窯跡群の中で、一番南に位置する、牛窓町長浜の低丘陵を中心とする古窯跡。後に北へ移動して伊部の「備前焼」へと発展
●須恵器・鴟尾
●窖窯
瀬戸内市牛窓町
岡山国指定史跡
肥前波佐見陶磁器窯跡
ひぜんはさみとうじき
 かまあと

室町時代後期
 ~江戸時代
備前焼の最盛期である桃山時代に稼働した窯跡群。伊部南大窯・北大窯・西大窯が共同窯として成立していた
●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他
備前市伊部
 伊部南大窯跡
 いんべみなみ
  おおがまあと
最盛期:
桃山時代
 ~江戸初期
東窯、中央窯、西窯の3基から成り、最大の東窯は全国の窯の中でも最大規模
●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他
●大窯
 東窯跡:全長54m
 中央窯:全長30m
 西窯跡:全長31m
榧原山北麓(伊部駅より南約200m)
◎特に施設はないが案内板があり、丘陵地帯は整備されている。
 伊部西大窯跡
 いんべにしおおがまあと
最盛期:
桃山時代
 ~江戸初期
3基の窯跡が確認されている
●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他
●大窯
 最大の窯:全長40m
医王山東麓(伊部駅の北西約600m)
 伊部北大窯跡
 いんべきたおおがまあと
最盛期:
桃山時代
 ~江戸初期
4基の窯跡が確認されている
●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他
●大窯
不老山南麓(伊部駅の北約300M、忌部神社の周囲)
◎天津神社の奥に忌部神社があり、奥の一帯が窯跡。
岡山備前市指定史跡
天保窯
てんぽうがま
江戸時代後期
 ~明治前期
1840年
 ~1886年頃
融通窯と呼ばれ、当時の京焼を模した登窯。それまでの大窯と異なり、焼成日数を大幅に短縮できたため、別名、融通窯とも
●備前焼(焼締陶):壺・甕・擂鉢・茶器・花器、他
●登窯
 焼成5室→7室
備前市伊部不老山南麓(伊部北大窯の下方)
◎覆屋を掛け、保存・公開
山口国指定史跡
陶陶窯跡
すえのすえかまあと
平安時代初期陶(すえ)の地名が示すとおり、古くから窯業が盛んな土地であり、特にこの窯跡は、古代の遺構が残存していて貴重
●須恵器
●窖窯 全長約6m
山口市陶
◎覆屋を掛け、保存・公開
山口山口県指定史跡
萩焼古窯跡群
はぎやきこようせき
江戸初期
 ~明治時代
17世紀
 ~19世紀後半
唐人山の西側山麓の「坂の浴」にあり、4基が確認されている。萩焼の源流を調査する重要な窯跡
●萩焼(施釉陶器)
●登窯
萩市大椿東
※私有地
山口山口県指定史跡
須佐唐津焼古窯跡
すさからつこようせき
江戸時代初期
 ~大正末期
起源は不明。同時期の萩焼とは別系統で、朝鮮系の陶工が始めたと考えられ、3基が確認されている
●須佐唐津焼(青磁器)
●登窯
萩市(犬鳴山北麓)
◎覆屋を掛け、保存・公開
福岡国指定史跡
牛頸須恵器窯跡
うしくびすえきかまあと
古墳時代
 ~平安初頭
6世紀中頃
 ~9世紀中頃
九州北部全域に須恵器を供給した、西日本最大規模の窯跡群
●須恵器
●地下式窖窯
大野城市上大利、牛頸、大字牛頸に分布
大野城市指定史跡
梅頭窯跡
うめがしらかまあと
6世紀後半
 ~7世紀初頭
須恵器窯として稼働の後、墓として再利用された(副葬品が出土)、全国初の事例
●須恵器
●窖窯 全長11.59m
大野城市
◎三兼池公園(上大利)内に、覆屋を掛け、保存・公開
佐賀国指定史跡
肥前陶器窯跡
ひぜんとうきかまあと
江戸時代
16世紀
 ~17世紀
唐津市北波多の岸岳系、唐津市内(唐人町)の御用窯、武雄市北部の内田系と黒牟田系、多久盆地西方の唐人古場窯跡に分類される、窯跡群の総称唐津市(北波多の岸岳山麓)、武雄市北部、多久(牛津川上流部)に点在
 佐賀県指定史跡
 飯洞甕下窯
 はんどうがめしたがま
16世紀末岸岳系古唐津窯跡
●初期の唐津焼(施釉陶器)
●割竹式登窯
 全長18.4m
唐津市大字稗田
◎「古窯の森公園」内に、覆屋を掛け、保存・公開
 御茶碗窯
 おちゃわんがま
江戸時代
 ~大正時代
唐津藩の御用窯跡。廃藩後の明治以降も、中里家により大正年間まで使用された
●献上唐津:施釉陶器の茶陶他、染付磁器風なども
●連房式登窯
 焼成7室・残存長27.5m
唐津市唐人町
※中里太郎右衛門陶房内に保存
 錆谷窯跡
 さびたにかまあと
17世紀初頭黒牟田系古唐津窯跡
●唐津焼(施釉陶器):特に絵唐津
●登窯
武雄市武内町
 小峠窯跡
 ことうげかまあと
17世紀前期内田系古唐津窯跡
●唐津焼(施釉陶器):鉄絵・刷毛目・象嵌、他/磁器や染付磁器の試みも
●登窯
武雄市武内町
 大谷窯跡
 おおたにかまあと
17世紀後期内田系古唐津窯跡
●唐津焼(施釉陶器):刷毛目・二彩、他/磁器や京焼風陶器、他
●登窯
武雄市武内町
佐賀国指定史跡
肥前磁器窯跡
ひぜんじきかまあと
江戸時代磁器生産の変遷を知るうえで重要な窯跡西松浦郡有田町、武雄市、嬉野市
 山辺田窯跡
 やんべたかまあと
16世紀末
 ~17世紀前期
8基以上あったと推定
●唐津系陶器→磁器(主に染付)
●連房式登窯
 燃焼15~16室・全長40m程度
西松浦郡有田町黒牟田
 天狗谷窯跡
 てんぐだにかまあと
17世紀日本における磁器の創始時期と見られる、重要な窯跡。5基以上あったと推定
●磁器(染付・青磁など)
●連房式登窯
 A窯:燃焼16室・全長52m
西松浦郡有田町白川谷
 原明窯跡
 はらあけかまあと
17世紀前期3基以上あったと推定
●唐津焼(施釉陶器)→初期伊万里焼(磁器)
●連房式登窯
西松浦郡有田町原明
 百間窯跡
 ひゃっけんかまあと
17世紀前期板ノ川内の尾根の西斜面にある登窯の窯跡
●磁器(染付を主に白磁・青磁、他)/象嵌・二彩などの陶器
●連房式登窯
武雄市山内町(有田町との境にある谷間)
 不動山窯跡
 ふどうやまかまあと
17世紀後期皿屋谷窯跡群の一部。5基以上あったと推定
●磁器(染付芙蓉手・青磁、他)
●連房式登窯
嬉野市皿屋谷
佐賀国指定史跡
柿右衛門窯跡
ひぜんじきかまあと
江戸時代
17世紀後期
 ~18世紀
日本の磁器を代表する柿右衛門様式を生み出した名窯として、重要。2基が確認されている
●磁器(染付を主に、乳白手・青磁・白磁の他、赤絵やVOCマーク入染付も)
●連房式登窯
 A窯:燃焼12室・全長60m
 B窯:燃焼23室・全長83m以上
西松浦郡有田町
※現在の酒井田柿右衛門工房裏手にあたる年木山丘陵西斜面にある。
佐賀国指定史跡
大川内鍋島窯跡
おおかわちなべしま
 かまあと

江戸時代
 ~明治時代
佐賀鍋島藩が献上用の御用窯として、大川内山に開窯。一帯には登窯の他、関連の史跡がある
●鍋島焼(磁器):色鍋島・鍋島青磁・染付
●連房式登窯
 燃焼27~30室・全長137m以上
伊万里市大川内町一帯
◎大川内山一帯が史跡として認定されている
長崎国指定史跡
肥前波佐見陶磁器窯跡
ひぜんはさみとうじき
 かまあと

江戸時代
 ~昭和前期
近世から近代にかけて、保存状態が良い多数の登窯がある窯跡群東彼杵郡波佐見町
 畑ノ原窯跡
 はたのはらかまあと
1610年代
 ~1630年代
李朝の陶工によって築窯されたと伝えられる、肥前磁器の開窯期が分かる窯跡
●初期の肥前磁器
●連房式登窯
 焼成24室・残存長54.4m
 :当時の肥前で屈指の規模
村木郷
◎発掘状態のまま展示されている窯の他、復元された窯もある。
 三股青磁窯跡
 みつのまたせいじ
  かまあと
1630年代
 ~1650年代
波佐見磁器の初期の窯の一つ
●青磁を主に、白磁・染付
●連房式登窯
 焼成12室・全長37m以上と推定
三股郷
 長田山窯跡
 ながたやま
  かまあと
1690年代
 ~1740年代
18世紀前半代に、どのような青磁が生産されていたかを知る上で重要な窯跡
●青磁→くらわんか碗
●連房式登窯
 焼成11室・全長38m以上と推定
井石郷
 中尾上登窯跡
 なかおうわのぼり
  かまあと
1640年代
 ~1920年代
白岳山麓にあって白岳窯とも称する、世界第2位の巨大登窯
●青磁・染付→くらわんか碗
●連房式登窯
 焼成33室・全長160m
中尾郷
 永尾本登窯跡
 ながおほんのぼり
  かまあと
1660年代
 ~1950年代
世界第3位の登り窯
●コンプラ瓶・くらわんか碗、他
●連房式登窯
 焼成29室・全長155m
永尾郷
長崎大新登窯跡
おおしんのぼりかまあと
17世紀末
 ~19世紀中頃
世界最大の登り窯
●コンプラ瓶・くらわんか碗、他
●連房式登窯
 焼成39室・全長170m
中尾郷
鹿児島鹿児島県指定史跡
龍門司焼古窯
りゅうもんじやきふるがま
江戸時代
 ~昭和前期
17世紀末
 ~20世紀前期
初代山元碗右衛門が開窯、以来改築を繰り返しつつ、稼働し続けた窯
●薩摩焼(龍門司系)
●連房式登窯 
姶良市加治木町
※龍門司焼次郎太窯の隣に、覆屋を掛け、保存
鹿児島鹿児島県指定史跡
徳之島カムィヤキ
陶器窯跡

とくのしまかむぃやき
 とうきかまあと
平安後期
 ~室町時代
11世紀
 ~14世紀
海岸から3kmほど離れた丘陵地帯の窯跡群。100基以上と推定
●亀焼(カムィヤキ;須恵器に類似)
●地下式窖窯
 全長4.5m程度
徳之島
※案内板程度