やきものPLAZA Basics & Mania やきものマニア・豆知識

今昔のやきもの作り手たち(東日本編)

北海道・東北・関東・甲信越・北陸・東海エリアで活躍の陶工・陶芸家たちを紹介。

2015年1月13日更新















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栃木「益子焼」の作り手
現代
 濱田 庄司  1894~1978年 【益子焼:赤絵・鉄絵・塩秞・柿秞・青秞、他】
はまだ しょうじ / 人間国宝【民芸陶器】 文化勲章 紫綬褒章
川崎出身の陶芸家。「京都で道をみつけ、英国で始まり、沖縄で学び、益子で育った」と本人が語った通り、各地で学び、最後に益子で開窯。バーナード・リーチと親しく、また河井寛次郎らとの民芸運動の活動でも知られています。終生「陶工」と称していました。  → 濱田庄司記念益子参考館
現代  島岡 達三  1919~2007年 【益子焼:縄文象嵌】
しまおか たつぞう / 人間国宝【民芸陶器(縄文象嵌)】
東京生まれ、濱田庄司に師事。濱田邸の隣に築窯・独立し、縄文土器のような縄目部分に泥しょうを埋めて装飾する「縄文象嵌」を生み出し、独自の釉薬を組み合わせた作品を発表しました。
   
栃木で活躍の作り手(益子焼以外)
現代  田村 耕一  1918~1987年 【鉄絵・鉄釉】
たむら こういち / 人間国宝【鉄絵】 紫綬褒章
栃木・佐野生まれ、富本憲吉に師事。郷里の佐野に戻って本格的な登り窯を築窯・独立して本格的な作家活動に入ります。東京藝術大学教授に就任、退官後は名誉教授となっています。独自の表現による鉄絵の作品は国際的にも評価を得ました。  → 田村耕一陶芸館
   
茨城で活躍の作り手
現代  松井 康成  1927~2003年 【練上・嘯裂文・象裂瓷】
まつい こうせい / 人間国宝【練上手】 紫綬褒章
長野生まれ、笠間の月崇寺住職を務める傍ら、境内に築窯して中国古陶磁の研究をしました。作陶は「練上」にしぼり、伝統の技法を高度に昇華させた新しい練上作品を次々と発表しました。
   
埼玉で活躍の作り手
現代  原 清  1936年~ 【黒秞・褐秞】
はら きよし / 人間国宝【鉄秞陶器】
島根生まれ。鉄釉の人間国宝であった石黒宗麿の内弟子となり、その後は次の人間国宝となった兄弟子の清水卯一に師事しました。独立後は東京に築窯、後に埼玉に移転しています。
   
東京で活躍の作り手
近代  板谷 波山  1872~1963年 【葆光彩磁・彩磁・青磁・白磁】
いたや はざん / 帝室技芸員 文化勲章
茨城出身、東京で築窯。葆光彩磁(ほこうさいじ)などの独自の技法で、中国官窯のような造形とアールヌーボーのような装飾性を持つ端正な作風で知られています。陶芸家としては初の文化勲章受章者。
近代  沼田 一雅  1873~1954年 【陶彫】
ぬまた いちが / 陶彫家。彫刻を学んだ後、フランスのセーブル陶磁器製作所で研究、帰国後は日本における陶磁器彫刻の分野の確立につとめ、東京美術学校教授、帝展審査員などを務めました。
近代  富本 憲吉  1886~1963年 【色絵・金銀彩・白磁・染付】
とみもと けんきち / 人間国宝【色絵磁器】 文化勲章
奈良出身の陶芸家、東京美術学校教授、戦後は京都で活動。東京美術学校で図案を学び、イギリス留学でバーナード・リーチを知って作陶へ。高いデザイン性の赤絵・金銀彩に特に知られています。
現代  加藤 土師萌  1900~1968年 【色絵・金襴手】
かとう はじめ / 人間国宝【色絵磁器】 紫綬褒章
瀬戸生まれ。パリ万博グランプリ受賞後、横浜で築窯・独立。東京藝術大学陶芸科の初代教授に就任しました。中国明代の色絵を研究し、黄地紅彩の再現に成功他、色絵・金襴手の名品を残しました。
現代  藤本 能道  1919~1992年 【色絵・秞描加彩・草白秞・雪白秞】
ふじもと よしみち / 人間国宝【色絵磁器】
東京生まれ、加藤土師萌・富本憲吉に師事し、東京藝術大学で長く教鞭を執りました。その後工芸家では初めて、同大学学長を務めています。その作風は、伝統的な色絵に海外的な写実性を取り入れ、新しい上絵の具の色や釉薬を考案するなど、現代的な表現による絵画的な色絵を生み出しています。
現代  三浦 小平二  1933~2006年 【青磁】
みうら こへいじ / 人間国宝【青磁】 紫綬褒章
佐渡の相川、無名異焼の窯元の家生まれ。東京藝術大学で加藤土師萌に師事しました。青磁作品で知られていますが、豆彩の技法による絵付けを施した青磁などもあり、現代的な感覚をもった作風を確立しました。東京藝術大学教授・名誉教授を勤めています。
   
神奈川で活躍の作り手
近代  初代 宮川 香山(真葛 香山) 1842~1916年 【真葛焼:色絵・薩摩錦手・青磁・浮彫、他】
みやがわ こうざん(まくず こうざん)帝室技芸員
京都の陶工の家生まれ。明治維新後、横浜に移転、真葛焼を開窯しました。高浮彫に代表される高い技巧で「幻のやきもの」と称されています。各国の万国博など、数々の受賞歴もあります。
近代  北大路 魯山人  1883~1959年 【色絵・染付・織部・志野、他】
きたおおじ ろさんじん / 陶芸家・書家・篆刻家。有名な陶芸家であるが、様々な分野に通じたマルチクリエーター。美食家でもあり、食と器のこだわりから北鎌倉に開窯、陶磁器制作に至りました。
   
愛知「常滑焼」の作り手
現代  3代 山田 常山  1924~2005年 【常滑焼:朱泥】
やまだ じょうざん / 人間国宝【常滑焼(急須)】
愛知常滑生まれ、父で2代常山に師事。伝統的からモダンな造形まで多様性があり、中でも朱泥急須は卓越した轆轤技術による名品として知られています。ブリュッセル万国博で大賞受賞歴もあります。
現代  4代 山田 常山  1954年~ 【常滑焼:朱泥】
やまだ じょうざん / 常滑(愛知)の山田常山家の現当主・4代目、陶芸家。襲名前は絵夢(えむ:本名)として作家活動をしていました。父は人間国宝・3代常山。
   
愛知「瀬戸焼」の作り手
中世
 加藤 四郎左衛門景正(藤四郎) 生没年不詳(鎌倉時代)【瀬戸焼】
かとう しろうざえもんかげまさ(とうしろう)/ 瀬戸焼陶祖とされる伝説的な陶工。瀬戸市の陶彦神社に祀られ、現在も毎年、「せと陶祖まつり」が開催されています。
現代  加藤 唐九郎  1898~1985年 【志野焼・織部焼・黄瀬戸、他】
かとう とうくろう / 愛知出身、17歳で作陶を開始。瀬戸や美濃の古窯を発掘・調査を行うなど、桃山陶の再現に努めました。志野や織部などの名品を多く残しており、中でも志野の《氷柱》や《鬼ヶ島》《紫匂》など、名高い名碗で知られています。  → 加藤唐九郎記念館(名古屋;HPなし)
現代  5代 加藤 作助  1940年~ 【織部・黄瀬戸】
かとう さくすけ / 愛知県重要無形文化財保持者
瀬戸の赤津生まれ。東京藝術大学大学院を修了後、家業の作助窯の5代目となり、伝統の織部や黄瀬戸の制作に足り組みました。愛知県立芸術大学の陶磁専攻設立に携わり、初代教授も勤めました。
   
岐阜「美濃焼」の作り手
現代
 荒川 豊藏  1894~1985年 【志野焼・黄瀬戸・瀬戸黒】
あらかわ とよぞう / 人間国宝【志野・瀬戸黒】 文化勲章
岐阜県多治見生まれ。京都宮永東山窯の工場長、北大路魯山人の星岡窯を経て、岐阜県可児で志野の筍絵筒茶碗の陶片を発見。以後は大萱に築窯、桃山陶の志野再現に努めました。 → 荒川豊藏資料館
現代  加藤 卓男  1917~2005年 【三彩・ラスター彩】
かとう たくお / 人間国宝【三彩】 紫綬褒章
江戸時代から続く、岐阜多治見の窯元の6代目当主。家業の美濃焼制作の他、幻の名陶であったペルシア陶、中でもラスター彩を研究でも知られ、再現に成功しました。さらに正倉院三彩の復元にも成功し、いずれも独自の作品として、作品を数々発表、高い評価を得ました。  → 幸兵衛窯
現代  若尾 利貞  1933年~ 【志野焼】
わかお としさだ / 岐阜県重要無形文化財保持者
岐阜多治見生まれ、桃山陶に魅せられて独学で志野を学びました。日本独自で開発した鬼板の施釉方法と焼成技術によって、特徴的な色調を生み出した志野や鼠志野を生み出しています。
現代  鈴木 藏  1934年~ 【志野焼】
すずき おさむ / 人間国宝【志野】 紫綬褒章
岐阜生まれ、釉薬研究から作陶へ、5代加藤幸兵衛に師事しました。一貫して志野にこだわり、ガス窯によって多彩な志野を生み出しています。20代にしてプラハ国際陶芸展グランプリを受賞、さらに日本陶磁協会金賞など多数の栄冠に輝き、陶芸界の重鎮として活躍し続けています。
現代  加藤 孝造  1935年~ 【志野焼・瀬戸黒】
かとう こうぞう / 人間国宝【瀬戸黒】
岐阜瑞浪生まれ、5代加藤幸兵衛に師事しました。多治見に穴窯を築窯・独立し、さらに人間国宝・荒川豊藏にも師事しています。志野焼の作品も有名ですが、空席となっていた「瀬戸黒」で人間国宝に認定されました(荒川豊藏は志野と瀬戸黒の両方で認定されていた)。
現代  安藤 日出武  1938年~ 【黄瀬戸・志野焼】
あんどう ひでたけ / 岐阜県重要無形文化財保持者
岐阜市之倉の窯元生まれ。桃山陶にこだわり、穴窯による焼成を続ける一方で、現代的な黄瀬戸や志野を生み出し続けています。
現代  玉置 保夫  1941年~ 【織部・志野焼】
たまおき やすお / 岐阜県重要無形文化財保持者
岐阜の伝統ある玉山窯の4代目。家の伝統に加え、5代加藤幸兵衛に師事しました。特に織部に定評があり、桃山陶の織部とは異なる、モダンな意匠による「今織部」を生み出しています。
現代  7代 加藤 幸兵衛  1945年~ 【美濃焼・三彩・ラスター彩】
かとう こうべえ / 江戸時代から続く、岐阜多治見の窯元の7代目当主。家業の美濃焼の他、日展にオブジェを出品、さらに父で人間国宝だった加藤卓男から受け継いだペルシャ陶や三彩など、幅広い作品を次々と発表しています。美濃陶芸協会会長、市之倉さかづき美術館館長。  → 幸兵衛窯

 
岐阜で活躍の作り手(美濃焼以外)
現代  塚本 快示  1912~1990年 【白磁・青白磁】
つかもと かいじ / 人間国宝【白磁・青白磁】
岐阜の土岐に、江戸時代から続く美濃焼の窯元の家に生まれました。中国古陶磁の研究に励み、特に白磁・青白磁の作品は、古典の静謐さと現代的な造形を合わせ持つ優品を残しています。
   
新潟「無名異焼」の作り手
現代  5代 伊藤 赤水  1941年~ 【無名異焼:窯変・練上】
いとう せきすい / 人間国宝【無名異焼】
江戸時代から続く無名異焼の窯元・赤水窯に生まれ、5代当主。伝統の無名異焼の他に、窯変や練上によって花などの文様を描いた作品は新しい無名異焼の境地を開きました。イギリスのヴィクトリア&アルバート美術館に作品を買い上げられるなど、国内外で高い評価を受けています。
   
石川「九谷焼」の作り手
現代  浅蔵 五十吉  1913~1998年 【九谷焼:色絵】
あさくら いそきち / 文化勲章
石川県能美生まれ、初代徳田八十吉や北出塔次郎に師事。日展で数々の賞を受賞するなど、九谷焼の色絵の伝統に新しい工夫を重ねて描かれる花鳥は、現在も高い評価を受け続けています。
現代  3代 徳田 八十吉  1933~2009年 【九谷焼:彩秞】
とくだ やそきち / 人間国宝【彩秞磁器】
石川小松の九谷焼窯元の家生まれ。祖父・初代八十吉から古九谷釉薬を、富本憲吉に師事していた父・2代目八十吉から現代陶芸を学び、そこから色絵技法を発展、色釉のグラデーションという新しい表現を生み出しました。この宝石のような色調は、現在は4代目に受け継がれています。
現代  吉田 美統  1932年~ 【九谷焼:釉裏金彩】
よしだ みのり / 人間国宝【秞裏金彩】 紫綬褒章
石川小松の錦山窯に生まれ、3代当主。九谷焼の赤絵金襴手を継承しましたが、金箔や金粉で透明釉の下に文様を描いた「釉裏金彩」で知られています。品格ある火を保つ金彩の美しい作品は、国内外で高い評価を受け、ワシントン・スミソニアンに永久保存作品に選ばれています。  → 錦山窯
現代  4代 須田 菁華  1940年~ 【九谷焼(山代)】
すだ せいか / 石川山代温泉の菁華窯4代目。菁華窯は北大路魯山人が山代温泉滞在中にはじめて作陶をはじめた窯として知られています。当代も伝統を守り、蹴轆轤・登窯の手仕事を続けています。
   
石川「大樋焼」の作り手
現代  10代 大樋 長左衛門  1927年~ 【大樋焼】
おおひ ちょうざえもん / 文化勲章
金沢の伝統ある大樋焼10代目当主。東京美術学校(現 東京藝術大学)卒業後、日展で活躍。伝統の大樋焼の茶陶を継承しつつ、金沢大学教授、石川県陶芸協会会長、現代工芸美術家協会理事長などに就任しており、石川の陶芸および工芸界の重鎮となっています。  → 大樋美術館