やきものPLAZA Basics & Mania やきものマニア・豆知識

今昔のやきもの作り手たち(西日本編)

近畿・中国・四国・九州・沖縄エリアで活躍の陶工・陶芸家たちを紹介。

2015年1月13日更新















情報募集

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三重で活躍の作り手
近代  川喜田 半泥子  1878~1963年 【萩焼・粉引・伊賀・井戸手・刷毛目】
かわきた はんでいし / 津の素封家・川喜田家の16代。優れた実業家であると同時に、茶陶に力を注ぎました。後に人間国宝となった備前の金重陶陽・志野の荒川豊藏・萩の三輪休雪と「からひね会」を結成しています。
   
京都「楽焼」の作り手
近世  田中 宗慶  1535~没年不詳 【楽焼】
たなか そうけい /「天下一ちゃわんやき吉左衛門」と呼ばれ、長次郎と共に楽焼をはじめた人物とされています。樂家初代長治郎の妻の祖父であり、楽家2代常慶の父と考えられています。
近世  長治郎  ?~1589年 【楽焼】
ちょうじろう / 樂家初代。千利休に従い、楽焼の茶碗を創始。現在残されている長次郎の茶碗は、重要文化財指定も数碗あります。この楽家は現在まで続いており、当代は15代です。
近世  2代 樂 常慶  ?~1635年 【楽焼】
らく じょうけい / 楽家2代目、父は田中宗慶。黒楽と赤楽しかなかった楽焼に、白秞を使用して新たな作風を確立しました。また、名高い本阿弥光悦に楽焼の制作を指導したと伝えられています。
近世  本阿弥 光悦  1558~1637年 【楽焼】
ほんあみ こうえつ / 家業である刀剣の鑑定・研磨の他、書画や茶碗の制作など幅広く活躍した人物です。中でも、名高い白楽茶碗《不二山》は、国焼の茶碗では2点しかない、国宝のうちの一つです。
近世  3代 樂 道入(ノンコウ) 1599~1656年 【楽焼】
らく どうにゅう / 樂家歴代の中でも特に名工として有名な3代目。楽の伝統にモダンさを融合させた作風で知られています。本阿弥光悦との交流もあり、道入と光悦の黒楽は同釉薬と考えられます。
近世  本阿弥 光甫(空中斎) 1601~1682年 【楽焼・信楽焼】
ほんあみ こうほ(くうちゅうさい)/ 本阿弥光悦の孫。茶道・書画などをよくし、特に陶芸に秀でていました。楽焼の他に信楽焼を得意とし、後世に「空中信楽」と呼ばれる作品を残しています。
現代  15代 樂 吉左衞門  1949年~ 【楽焼】
らく ちきざえもん / 桃山時代から続く樂家15代当主。伝統の陶家でありながら、東京藝術大学彫刻科卒業後、ローマ アカデミアに学びました。伝統の楽茶碗を土台としつつも、常に新しい造形的な茶碗を生み出しており、現在、最も人気のある陶芸家の一人と言えるでしょう。  → 樂美術館
   
京都「京焼・清水焼」の作り手
近世  野々村 仁清  生没年不詳(江戸初期)【京焼(御室焼):色絵】
ののむら にんせい / 京焼の大家。茶匠・金森宗和により、京都仁和寺門前に開窯、華麗な茶道具が有名です。《仁清色絵雉香炉》は国宝指定、他にも重要文化財なども数多く残されています。
近世  尾形 乾山  1663~1772年 【京焼(鳴滝窯):色絵・鉄絵(銹絵)】
おがた けんざん / 野々村仁清に学び、京・仁和寺近くに鳴滝窯を開窯、兄は画家の尾形光琳。光琳絵付けの合作も残されています。琳派の乾山は、陶磁器の意匠にも後世に大きな影響を残しました。
近世  奥田 頴川  1753~1811年 【京焼:古赤絵・呉須赤絵・染付・交趾、他】
おくだ えいせん / 江戸後期の京焼黄金期の名工。京焼では最初に磁器の創始し、中国の様々な作風を作り出したことで知られています。青木木米や仁阿弥道八など、すぐれた弟子も育てました。
近世  青木 木米  1767~1833年 【京焼(粟田口焼):色絵・金襴手・染付・交趾・青磁、他】
あおき もくべい / 頴川の弟子で、京都の名工、「京焼の幕末三名人」の一人とされています。後に招聘され、金沢でも開窯しました。文人であり、「識字陶工」とも称されています。
近世  2代 高橋 道八(仁阿弥 道八) 1783~1855年 【京焼:色絵・染付】
たかはし どうばち(にんあみ どうはち)/ 京・粟田口で開窯した高橋道八の2代目。頴川に学び、清水五条坂に移転した、名高い名工です。高橋道八の窯元は現在まで続いており、当代は9代目。
近世  永楽 保全  1795~1854年 【京焼:色絵・染付・交趾】
えいらく ほぜん / 幕末の京焼の名陶であり、千家十職の一つ、土風炉師の11代善五郎。紀州家の御庭焼開窯に招かれ「永楽」の印を拝領しました。交趾写しや染付・金襴手の名品が知られています。
近世  永楽 和全  1823〜1896年(〜明治) 【京焼:金襴手・古赤絵写し・青磁、他】
えいらく わぜん / 保全の長男であり、永楽家12代善五郎。京の仁清の御室窯を再興、加賀大聖寺藩に招かれ、山代にて九谷焼を指導しました。永楽家は現在も活躍しており、当代は17代目。
近代  初代 伊東 陶山  1846~1920年 【京焼(粟田口焼):色絵】
いとう とうざん / 帝室技芸員
京焼の陶芸家。画壇の円山派に師事、京都五条坂で陶技を学びました。粟田に独立後は京焼の改良に取り組み、本窯色絵釉料を発明。陶磁器試験場を開くなど京都の窯業にも大きな貢献をしています。
近代  3代 清風 与平  1851~1914年 【京焼:色絵・青磁・白磁】
せいふう よへい / 帝室技芸員
京焼の陶芸家。4代続いた清風家の中でも特に名工にあげられています。陶磁器では初めて帝室技芸員に選ばれ、パリ万博など数々の受賞歴があります。作品は特に青磁や白磁に名品が多く、有名です。
近代  初代 諏訪 蘇山  1852~1922年 【京焼:青磁・白磁】
すわ そざん / 帝室技芸員
京焼の陶芸家。金沢生まれで、彫刻家の助教諭をつとめた後、京都に移り、56歳で五条坂に開窯しました。特に青磁の優品が名高く、帝室技芸員に選出されています。当代は4代目が活躍中です。
近代  5代 清水 六兵衛(六和) 1857~1959年 【京焼:色絵・大礼磁】
きよみず ろくべえ(ろくわ)/ 京焼の陶芸家。帝展・文展の審査員を歴任し、帝国美術院会員、さらに日本芸術院会員になっています。日展発足時には顧問となるなど、京都の陶芸界の重鎮でした。
現代  楠部 彌弌  1897~1984年 【京焼:色絵・彩埏】
くすべ やいち / 文化勲章
京都生まれ。八木一艸らと「赤土社」を結成し、芸術の分野として陶芸革新運動で有名。独自の工夫による色土を重ねた発色させる「彩埏」は深い色合いを持つ作風で、高い評価を受けています。
現代  近藤 悠三  1902~1985年 【京焼:染付】
こんどう ゆうぞう / 人間国宝【染付】 紫綬褒章
京都清水寺下生まれ。京都市立陶磁器試験場時代には濱田庄司の助手を勤めた。京都市立美術大学教授となり、後に学長に就任。染付による、独特の筆致で描いた山水の作品や、晩年には染付と赤絵や金彩を併用した作風を確立しました。ちなみに俳優の近藤正臣は甥。  → 近藤悠三記念館
現代  6代 宮川 香斎  1944年~ 【真葛焼(京焼)】
みやがわ こうさい / 京都生まれ、江戸時代から続く京都真葛窯の6代目当主。茶道具を中心に制作しており、染付や赤絵、交趾など幅広く、気品ある作風で知られています。  → 真葛 宮川香斎
   
京都で活躍の作り手(楽・京焼以外)
現代
 河井 寛次郎  1890~1966年 【三色秞・辰砂・呉須、他】   
かわい かんじろう / 島根県安来出身、京都で活躍した陶芸家。初期には釉薬研究や中国・朝鮮の古陶磁を追求した作品制作でしたが、後に民芸運動に参加。晩年は個性的な造形作品の制作をしています。人間国宝などの推薦を辞退し、生涯一陶工でした。  → 河井寛次郎記念館
現代  石黒 宗麿  1893~1968年 【天目・宋赤絵・千点文・三島・粉引、他】
いしぐろ むねまろ / 人間国宝【鉄秞陶器】 紫綬褒章
富山出身、京都で開窯・独立。中国古陶磁に魅せられ、柿天目や木葉天目などを完成させたことで有名です。その他、均窯や宋赤絵、千点文などの洒脱な作品も数多く残しています。
現代  八木 一夫  1918~1979年 【前衛陶芸/粉引・刷毛目】
やぎ かずお / 京都東山生まれ、沼田一雅に師事して陶彫を学びました。前衛陶芸団体「走泥社」を結成、「オブジェ陶」という分野を開拓した陶芸家です。特に有名な作品に『ザムザ氏の散歩』などの前衛的なオブジェがありますが、一方で粉引や刷毛目の洒脱な酒器や茶器などを作っています。
現代  熊倉 順吉  1920~1985年 【前衛陶芸】
くまくら じゅんきち / 京都東山生まれ。京都の松斉陶苑に入門、当時在職していた富本憲吉にも師事。八木一夫らの「走泥社」に参加し、同人として活躍しました。ブリュッセル万博でグランプリを受賞するなど、前衛陶芸家として世界的な評価を受けています。
現代  清水 卯一  1926~2004年 【天目・青白磁・柿秞・鉄秞】
しみず ういち / 人間国宝【鉄秞陶器】 紫綬褒章
京都五条橋の京焼陶磁器卸問屋の家生まれ。しかし作陶を志し、石黒宗麿に師事しました。日本伝統工芸展の他、ブリュッセル万博を始め、海外の陶芸展などの受賞歴も多数。鉄釉や柿釉・天目などの伝統の技法に、端正なフォルムを持つ作風で、定評があります。
現代  8代 清水 六兵衛  1954年~ 【造形作品(オブジェ)】
きよみず ろくべえ / 京・清水焼の名高い陶家の8代目当主。作家活動としては、オブジェを主とし、建築を学んだ経験から、幾何学的な造形を発表し続けています。父は世界的な彫刻家としても活躍した7代清水六兵衞(清水九兵衞)。
   
岡山「備前焼」の作り手
近代  三村 陶景  1885~1956年 【備前焼:古備前風の他、彩色備前・白備前】
みむら とうけい /岡山県重要無形文化財保持者
備前焼の細工物の名手であり、布袋や獅子などの置物や宝瓶の優品を残しています。現在ではその作品が希少であるため、幻の名工と呼ばれています。
近代  初代 大饗 仁堂  1890~1954年 【備前焼:細工物】
おおあえ じんどう / 岡山県重要無形文化財保持者
備前焼の陶芸家。蛙の細工物が得意で、蛙仁堂の異名を持っています。陶芸と同時に彫塑も学び、挑戦半島に渡って、京城にて陶芸を指導する傍ら、朝鮮陶器の研究にも励んでいます。
現代  金重 陶陽  1896~1967年 【備前焼】
かねしげ とうよう / 人間国宝【備前焼】 紫綬褒章
備前伊部の窯元の家に生まれ、初期では備前伝統の細工物の制作。しかし桃山陶の研究に取り組み、桃山備前焼の復興に尽力した「備前焼中興の祖」です。中でも焼成により備前独特の「窯変」を意図的に作り出すことに成功、桃山備前の肌の景色とモダンな造形を持つ名品を数多く残しています。
現代  石井 不老  1899~1964年 【備前焼:茶陶・細工物】
いしい ふろう / 岡山県重要無形文化財保持者
明石の朝霧焼を学んだ後、備前伊部にて築窯した備前焼の名工。茶陶と細工物で知られ、特に宝瓶に定評があります。晩年は独自の赤の楽焼「赤焼」による茶碗を生み出しました。
現代  藤原 啓  1899~1983年 【備前焼】
ふじわら けい / 人間国宝【備前焼】
備前の金重陶陽の指導を受け、40歳の時に作陶を始めました。備前穂浪に築窯・独立後は、伝統的な備前焼に近現代的な感覚を持った大らかな作品を発表しています。   → 藤原啓記念館
現代  伊勢﨑 陽山  1902~1961年 【備前焼:陶彫・細工物】
いせざき ようざん / 岡山県重要無形文化財保持者
陶彫の沼田一雅に師事した、備前焼の陶彫・細工物の名工。日和山公園(下関)にある高杉晋作陶像は代表作の一つです。現・備前焼の人間国宝である伊勢﨑淳を指導した実父でもあります。
現代  山本 陶秀  1906~1994年 【備前焼】
やまもと とうしゅう / 人間国宝【備前焼】 紫綬褒章
備前伊部生まれ。楠部彌弌に師事し、轆轤の名人と呼ばれる備前焼の陶芸家です。優れた轆轤技術によって作られる端正な作風で、特に茶碗をはじめとする茶陶に定評があります。
現代  金重 素山  1909~1995年 【備前焼:茶陶】
かねしげ そざん / 岡山県重要無形文化財保持者
備前伊部生まれ、兄・金重陶陽に師事し、助手を務めましたが、独立後は京都亀岡、次いで岡山円山に築窯し、再び伊部に戻っています。陶陽に匹敵するほどの名手であり、桃山陶の「緋襷」を再現し、独自の鮮やかな緋色を表現した茶陶作品は、格調高く、高い評価を受けています。
現代  2代 藤原 楽山  1910~1995年 【備前焼:青備前, 茶碗・香炉】
ふじわら らくざん / 岡山県重要無形文化財保持者
備前伊部生まれ。父・初代楽山に師事し、初代が考案した「備前塩窯青焼」を伝承した備前焼の名手です。「茶碗と香炉の楽山」と呼ばれました。
現代  2代 藤原 龍峰  1913~1973年 【備前焼】
ふじた りゅうほう / 岡山県重要無形文化財保持者
轆轤の名手として名高い備前焼作家。特に茶陶や花器を得意とし、磨きの技法で作られています。
現代  浦上 善次  1914~2006年 【備前焼】
うらがみ ぜんじ / 岡山県重要無形文化財保持者
備前伊部生まれ、名工・西村春湖に師事し、備前陶彫の名手です。特に牛などの動物の置物や陶像を得意としました。岡山新空港にある陶壁制作でも知られています。フランスのシャガール栄誉賞やサロン・ド・パリ展大賞を受賞するなど、国際的な陶芸家・陶彫家です。
現代  各見 政峯  1921年〜 【備前焼】
かくみ せいほう / 岡山県重要無形文化財保持者
人間国宝の金重陶陽や山本陶秀に師事、縄文備前と須恵器の研究に取り組みました。伝統の備前の枠にとらわれず、「絵備前」「金彩備前」「縄文備前」「鬼備前」など多彩な作風で知られています。
現代  藤原 建  1924~1977年 【備前焼】
ふじわら けん / 岡山県重要無形文化財保持者
岡山の和気生まれ。叔父は人間国宝の藤原啓、金重陶陽や北大路魯山人に師事しました。窯変や緋襷の優品を残しています。
現代  松井 與之  1931年~ 【備前焼】
まつい ともゆき / 岡山県重要無形文化財保持者
熊本に生まれ、国立京都陶磁器試験所卒業後、備前で築窯・独立。多彩な技法を用いることが特徴的で、練り込みや金銀彩などを備前焼に取り入れ、鮮やかな備前を発表しています。
現代  藤原 雄  1932~2001年 【備前焼】
ふじわら ゆう / 人間国宝【備前焼】
備前穂浪生まれ、人間国宝・藤原啓の長男。東京で出版社勤務経て帰京、作陶をはじめました。伝統を継承しつつ現代備前を意識し、豪放磊落でいて、線彫やヘラ目など独自の作風を確立しました。
現代  金重 道明  1934~1995年 【備前焼】
かねしげ みちあき / 岡山県重要無形文化財保持者
備前伊部生まれ、人間国宝・金重陶陽の長男。父に師事し、伝統の備前焼を学び、特に茶陶作品の優品で知られています。その一方で、鋭利的なフォルムを持つオブジェや花器なども制作しています。
現代  伊勢﨑 満  1934〜2011 【備前焼】
いせざき みつる / 岡山県重要無形文化財保持者
備前の伊勢﨑陽山の長男で父に師事。伝統の登窯に加え、中世の穴窯を復元し、作品制作では窯を使い分けるなど備前焼の本質にこだわりました。現・備前焼の人間国宝である伊勢﨑淳は実弟。
現代

 山本 雄一  1935年~ 【備前焼】
やまもと ゆういち / 岡山県重要無形文化財保持者
人間国宝・山本陶秀の長男であり、父の優れた轆轤技術を継承した作品を制作しています。さらに備前にガス窯を導入、伝統の「緋襷」を文様のように自在に描き出す「緋紋」「緋彩」を考案しました。

現代  4代 松田 華山  1936~2003年 【備前焼】
まつだ かざん / 岡山県重要無形文化財保持者
備前生まれ、父で名工の3代崋山に師事。半地下式穴窯を築窯し、古備前の土味を探究し、さらに独自の「木目備前」を生み出しています。作品は茶陶を中心に、花器や酒器などが人気です。
現代  伊勢﨑 淳  1936年~ 【備前焼】
いせざき じゅん / 人間国宝【備前焼】
備前の伊勢﨑陽山の次男で父に師事。兄・満と備前で初めて中世の半地下式穴窯を復元・焼成に成功。長い歴史に基づく技術を追求する一方で、作風は現代アートのような表現を試みており、伝統的な茶陶に加えて斬新な花器やオブジェなども発表しています。首相官邸の陶壁制作も有名です。
現代  森 陶岳  1937年~ 【備前焼】
もり とうがく / 岡山県重要無形文化財保持者 紫綬褒章
備前伊部生まれ。室町から続く「備前窯元六姓」の一つ、森家の流れを汲む窯元を継承し、大窯の焼成に情熱を注いでいます。全長46mの半地下直炎式登窯の焼成に成功、さらに備前寒風に53m、さらに現在は83mの新大窯の築窯に着手、火入れが待たれています(2015年1月予定)。
現代  吉本 正  1943年~ 【備前焼】
よしもと ただし / 岡山県重要無形文化財保持者
備前閑谷生まれ。人間国宝・藤原啓の内弟子となり、独立後は閑谷に築窯しました。藤原備前の作風を継承しており、窯変の見事な景色の備前焼を制作しています。
   
鳥取で活躍の作り手
現代  前田 昭博  1954年〜 【白磁】
まえだ あきひろ / 人間国宝【白磁】
鳥取生まれ、大阪芸術大学陶芸専攻卒業後、帰郷して「やなせ窯」を築窯・独立。高度な轆轤技術に加え、丁寧に面取りしたり、ひねりを加えたりし、白磁に独特の稜線を表現しています。
   
山口「萩焼」の作り手
近代  12代 坂倉 新兵衛  1881~1960年 【萩焼(深川萩)】
さかくら しんべえ / 萩焼の祖である朝鮮陶工の李勺光を初代とし、後に分家して坂倉姓となった萩焼伝統の陶家。12代は萩焼の中興の祖と称されています。坂倉家当代は15代目です。
現代  10代 三輪 休雪(休和) 1895~1981年 【萩焼:休雪白】
みわ きゅうせつ(きゅうわ)/ 人間国宝【萩焼】
旧萩藩御用窯の三輪家10代当主。伝統の萩焼の白秞である藁灰釉に独自の工夫によって、純白に発色した「休雪白」を生み出し、萩焼に新しい境地を切り開きました。隠居後は、休和と号しています。
現代  11代 三輪 休雪(壽雪) 1910〜2012年 【萩焼:休雪白・鬼萩】
みわ きゅうせつ(じゅせつ)/ 人間国宝【萩焼】 紫綬褒章
旧萩藩御用窯の三輪家11代当主、兄の10代休雪に師事。 兄の「休雪白」を受け継ぎ、さらに破格の造形を魅せる「鬼萩」や「割高台」など、独自の作風を確立しました。萩伝統の茶陶でありながら、現代的な造形美を見せる作品は、他の追随を許さない強烈な個性を放っています。
現代  13代 坂田 泥華(14代泥珠) 1915~2010年 【萩焼(深川萩)】
さかた でいか / 山口県重要無形文化財保持者
萩焼陶祖・李勺光の流れをくむ深川萩四家の一つである坂田泥華の家に生まれ、13代当主。後に14代を名乗っています。特に井戸茶碗「泥華井戸」で知られています。
現代  野坂 康起  1931年~ 【萩焼(松本萩)】
のさか こうき / 山口県重要無形文化財保持者
三重生まれ、美濃で人間国宝の荒川豊藏に師事し、萩焼の窯元の婿養子となり、萩の作陶を始めました。「伊羅保の野坂」と呼ばれるほどで、得意の伊羅保は力強い造形と質感に定評があります。
現代  大和 保男  1933年~ 【萩焼(山口萩)】
やまと やすお / 山口県重要無形文化財保持者
山口萩の窯元の家に生まれ、父・大和春信に師事。鬼萩土と塩釉を使った独自の「炎箔」の技法で高い評価を受けています。山口県立美術館をはじめとする、数々の陶壁制作でも知られています。
現代  12代 三輪 休雪  1940年~ 【萩焼:休雪白】
みわ きゅうせつ / 旧萩藩御用窯の三輪家12代当主、人間国宝・11代三輪休雪の長男。東京藝術大学大学院を修了し、襲名前の龍作(本名)時代からの造形作品でも有名です。 → オフィシャルサイト
現代  12代 坂 高麗左衛門  1949~2004年 【萩焼(松本萩)】
さか こうらいざえもん / 旧萩藩御用窯の宗家・坂高麗左衛門の婿養子となり、12代目を継承。伝統とともに、東京藝術大学で日本画を学んでおり、萩焼に上絵付けを施した作品も発表しています。
現代  波多野 善蔵  1942年~ 【萩焼(松本萩)】
はたの ぜんぞう / 山口県重要無形文化財保持者
佐賀県唐津生まれ。有田で修行後、萩の吉賀大眉に師事しました。その後、萩焼窯元・指月窯の養子となり、波多野栄三に師事しています。伝統の萩と独創的な萩の創作をし続ける陶芸家です。
現代  岡田 裕  1946年~ 【萩焼(松本萩)】
おかだ ゆう / 山口県重要無形文化財保持者
萩・椿東の200年の歴史ある晴雲山窯に生まれるが、東京にて進学・就職し、長く家業からは離れていました。しかし、帰郷して父・7代岡田仙舟に師事し、シルクロードをテーマにするなど、様々な萩焼きを発表し、高い評価を受けています。
現代  15代 坂倉 新兵衛  1949年~ 【萩焼(深川萩)】
さかくら しんべえ / 山口県重要無形文化財保持者
萩藩主毛利氏の御用窯を起源として分家した、伝統ある萩焼の窯元の15代当主。東京藝術大学彫刻科卒業、同大学大学院陶芸専攻を修了後、帰郷して父・14代に師事しました。作品制作には登窯を使用し、伝統の他に、新しい技法を用いての表現も試みており、独特の作風の萩を発表しています。
   
佐賀「有田焼・鍋島焼」の作り手
江戸  初代 酒井田 柿右衛門  ?~1666年 【有田焼:赤絵】
さかいだ かきえもん / 柿右衛門窯初代。赤絵磁器の創始者です。この家の当主は代々柿右衛門を名乗っており、当代である15代目は2014年に人間国宝であった14代の逝去により襲名しました。
現代  中村 清六  1916~2011年 【有田焼:白磁】
なかむら せいろく / 佐賀県重要無形文化財保持者
長崎波佐見生まれ、有田の名工・初代奥川忠右衛門に学んだ「轆轤の名手」です。艶消しが施された深鉢や壺などの白磁の大作は、淡い光沢と気品ある造形は海外でも高い評価を受けました。
現代  13代 今泉 今右衛門  1926~2001年 【色鍋島:吹墨・薄墨】
いまいずみ いまえもん / 人間国宝【色絵磁器】 紫綬褒章
江戸初期からの鍋島藩窯の流れを汲み、一子相伝の色鍋島の13代目当主。伝統の色鍋島に加え、染付を吹き付ける「吹墨」の技法を生み出し、細密な絵付けに独特のモダンな色彩を持ち込みました。
現代  青木 龍山  1926~2008年 【黒天目(龍山の黒)】
あおき りゅうざん / 文化勲章
佐賀有田生まれ、有田・香蘭社の水野和三郎や、轆轤の名手・初代奥川忠右衛門に師事しました。日展などで活躍し、「黒天目」のシリーズで、陶芸家としての名を不動のものにしています。
現代  井上 萬二  1929年~ 【有田焼:白磁】
いのうえ まんじ / 人間国宝【白磁】 紫綬褒章
佐賀有田生まれ。12代酒井田柿右衛門・初代奥川忠右衛門に師事し、「轆轤の神様」です。飾りに頼らない、端正なフォルムそのものを見せる白磁作品は、国内外から高い評価を得ています。
現代  14代 酒井田 柿右衛門  1934〜2013年 【有田焼:赤絵・濁手】
さかいだ かきえもん / 人間国宝【色絵磁器】
佐賀有田の伝統の陶家・柿右衛門窯に生まれ、14代当主。東京の多摩美術大学で日本画を学んだ後に帰京、祖父の12代と父の13代が長く途絶えていた伝統の「濁手」の技法を復活させたものを受け継ぎ、現代の草花をモチーフにした独自の柿右衛門作品を発表し、国内外で高い評価を得ました。
現代  中島 宏  1941年~ 【青磁】
なかじま ひろし / 人間国宝【青磁】
佐賀武雄の窯元の家生まれ、父の元で磁器制作の修行後、弓野古窯跡に登窯を築窯・独立。青磁に魅せられ、一貫して青磁を研究・創作し続けています。その作風は、多種多様な色に彫りや掻き落としなど、「中島青磁」と呼ばれる独特な青磁作品を発表しています。
現代  江口 勝美  1952年〜 【有田焼:染付和紙染】
えぐち かつみ / 佐賀県重要無形文化財保持者
佐賀生まれ。佐賀県窯業指導所勤務後、築窯・独立。カットした和紙に呉須を染み込ませ、染付する「和紙染」や、立方体に成形してノミで刳り貫いて形を作る「刳抜」など、独自の技法があります。
現代  14代 今泉 今右衛門  1962年~ 【色鍋島:墨はじき】
いまいずみ いまえもん / 人間国宝【色絵磁器】
江戸時代より350年の歴史がある色鍋島を一子相伝で伝える今右衛門窯14代当主。伝統の色鍋島を継承しつつ、「墨はじき」によって雪の結晶を浮かび上がらしたり、上絵付けに「プラチナ彩」を導入するなど、現代的な美意識を持つ作品を、高度な技術で生み出しています。  → 今右衛門窯
   
佐賀「唐津焼」の作り手
現代  12代 中里 太郎右衛門(無庵) 1895~1985年 【唐津焼】
なかざと たろうえもん / 人間国宝【唐津焼】
旧唐津藩御用窯の中里家12代当主。古唐津の再興に努めて窯跡調査も行い、岸岳飯洞甕下窯を参考に割竹式登窯を築窯しました。また独自の「タタキ技法」などで、新しい唐津焼も生み出しています。
現代  14代 中里 太郎右衛門  1957年~ 【唐津焼】
なかざと たろうえもん / 旧唐津藩御用窯の中里家14代当主。伝統を継承しつつ、父13代考案の青釉薬や、掻き落とし技法の追求など、独自の唐津焼作品を発表しています。  → 中里太郎右衛門陶房
   
鹿児島「薩摩焼」の作り手
現代  15代 沈 壽官  1949年~ 【薩摩焼】
ちん じゅかん / 秀吉の朝鮮出征時に来日した朝鮮陶工の末裔であり、薩摩焼の代表的な陶家の15代当主。京都学んだ後、イタリア国立美術陶芸学校で学んでいます。作品は、一子相伝の高度な薩摩の技術に加え、学んだ西洋の作陶技術も生かした絵や造形の工夫を重ねています。  → 沈壽官窯
   
沖縄「壺屋焼」の作り手
現代  金城 次郎  1912~2004年 【壺屋焼】
きんじょう じろう / 人間国宝【琉球陶器】
沖縄那覇に生まれ、壺屋の新垣榮徳に師事。壺屋に築窯・独立後は、濱田庄司ら民芸運動関係者の指導・尽力を得て戦禍で苦しんだ壺屋焼の復興・発展に努めました。後に読谷村に登窯を築窯、現在のやちむんの里を興しています。壺屋の伝統の中でも特に魚文や海老文の線彫文様の作品は有名です。