2年に一度、現代陶芸の先端を見る…「菊池ビエンナーレ」

update:2019/11/26

虎ノ門にある菊池寛実記念 智美術館は、現代陶芸をコレクション、展示会を企画する貴重な美術館です。そのコレクションは、富本憲吉や藤本能道、鈴木藏などの人間国宝をはじめ、陶芸の世界にオブジェを追求した八木一夫、さらには夭折の天才・加守田章二、鬼才・栗木達介など、近現代の陶芸をけん引した巨匠たちが並びます。
 
このように、現代陶芸において重要な役割を果たし続けているのが同館ですが、中でも、隔年で開催している公募展にも注目を集め続けています。
 
「菊池ビエンナーレ」は、全国から作品を公募する、隔年開催の陶芸公募展として知られています。出品者にはすでに名の知られた人気の陶芸家が多いことも特徴です。
 
今年で8回目。審査員は有名陶芸家や陶磁器研究者を迎え、作品には辛口だが愛を感じるコメントを出しつつ、賞を選出を終えたところです。
大賞は、有田の若手白磁作家の中村清吾さん。丸みのある独特のフォルムをもった『白磁鉢』を出品しました。
他にも、優秀賞に森山寛二郎、奨励賞に伊藤公洋、髙橋朋子、中里浩子が選ばれましたが、いずれも人気作家ばかり。
 
それらが一堂に会する入選展が、開催されます。
 
菊池寛実記念 智美術館 「第8回 菊池ビエンナーレ」展
会期:2019年12月14日〜2020年3月22日
東京都港区虎ノ門 4-1-35 西久保ビル
https://www.musee-tomo.or.jp/
 
応募総数276点のうち、入選作品は54点。
受賞作家や審査員によるトークなどのイベントも予定されていますので、そちらも注目でしょう。
 
同館は、リニューアルオープンしたばかりのホテルオークラのすぐそば。
ホテルに合わせて、長く休館していた大倉集古館もこの秋にリニューアルオープンしたばかりです。
現在は展覧会の狭間で休館中ですが、12月24日から新しい展示が開催されますので、合わせて足を運ぶのもよいでしょう。
 
寒くなってきましたが、美術館でほっこり、そしてホテルで優雅なティータイムなどもいいですね。