サントリー美術館「寛永の雅」に注目

update:2018/03/05

春は気になる展覧会が目白押し。
まだ1ヵ月あるなんて思っていると、すぐに会期終了間際になってしまいますので、早め早めと、行きたいものです。

今ですと、やきもの関係のイチオシは、サントリー美術館で開催中の「寛永の雅」。
はじまってから、すでに2週間以上が経ちました。

サントリー美術館と言えば、企業ミュージアムの中でも工芸に関して良質のコレクションを誇り、「古きものと新しきものを結ぶ。中世や近世、近代といった時代の枠組みに縛られずに美と美を結ぶ。」という同館のコンセプト通り、枠にとらわれない展覧会の企画を提供してきてくれました。
現在の特別展も、江戸時代の陶磁器の中でも、「寛永時代」に絞るという、大胆な企画。わずか20年程度の期間ですが、寛永文化は美しく、江戸の雅を生み出した、特筆に値する期間であったと、改めて体感させてもらえる展示となっています。

陶磁器の展示だけでも、本阿弥光悦や樂道入の他に、野々村仁清が多数出品されています。東京国立博物館をはじめ、全国の美術館が所蔵する野々村仁清作品がここまで集まるのも珍しいことではないでしょうか。

他にも、同時代の書画がならび、寛永という優美な世界が堪能できます。
やきものファンにも、美術工芸ファンにもオススメの展覧会です。

「寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽」
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_1/
サントリー美術館 2018/2/14〜4/8