update:2019/10/15
なんとも骨太な現代陶芸の本がでたようです。
5年に1度、10年に1度かもしれませんが、時にこんな本が出て、愛陶家たちを楽しませ、唸らせるてくれますし、本書も期待に胸を膨らませずにはいられません。
光村推古書院 刊(2019/10/15)
ジョーン・B・マービス『世界を魅了する日本の現代陶芸』
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著者は、ニューヨークで活躍する有名なアートディーラー。日本美術、特に浮世絵・日本画・近現代陶芸などを扱っています。
http://www.mirviss.com/welcome
(同サイトは、日本語表示があります)
大学で日本美術史を学び、画商歴30年の彼女が日本の現代陶芸を語る初のエッセイ集が本書です。海外の識者の視点による日本の現代陶芸というだけで、読む価値が十分あるであろうことは間違いないと思いますが、まして、著者がジョーン・B・マービスですから、興味はつきません。
日本の現代陶芸は、世界的なシェアを広めており、海外の美術館での日本の作家作品が収蔵されるケースが増えてきています。展覧会も少なくありません。したがって、海外の学芸員による日本陶芸の考察は目にする機会が増えてきました。
しかしながら、本書の著者は画商。
彼女は現在活躍中の名だたる陶芸家から若手作家、さらに近代の物故作家まで、数多くの陶芸家作品を取り扱い、年に6〜7回陶芸家の展覧会も開催しており、日本の現代陶芸をよく知る指折りの人物です。
陶芸論と考えると、足が遠のきがちになるかもしれませんが、本書はエッセイ。
ぜひ、手に取ってみてください。